はじめに
銀行員としては「加入するべき」
原則として加入は任意、本人の自由意志で選択できます。しかし、銀行員の立場からは、不動産投資ローンに団体信用生命保険は必要、加入できるなら加入するべきだと思います。
ローンで団体信用生命保険に加入すると、毎月支払う利息が0.2%程度上乗せされます。たとえば団体信用生命保険非加入の金利が1%なら、加入した場合は1.2%と毎月0.2%×借入残高を保険料として支払っていくイメージです。当然、非加入の場合より支払利息が多くなりますので、経費として損得に影響してきます。
事業資金融資では団体信用生命保険に加入することはできません。経営者が死亡すれば、預金や加入済みの生命保険で遺族が整理するのが一般的です。しかし、不動産投資ローンでは団体信用生命保険に加入できるので、死亡保険金でローンの完済も可能、つまり死んでも遺族に借金は残さずに済むのです。
家族のためにぜひ検討を
相続対策としてなら、あえて借金を残すため団体信用生命保険には加入せず、また加入には年齢制限もあるので加入ができないこともあります。
逆に現役世代で、純粋に投資として考える人では団体信用生命保険加入を選択し、金利や収支は団体信用生命保険加入でメリットがあるか検討する場合が多いようです。
団体信用生命保険に加入している場合
借りていた人が死亡したら、配偶者が銀行に行き手続きを依頼するのが一般的です。団体信用生命保険は保険証券など発行されないので、銀行に手続きを任せるだけです。
ただし、手続きまであまり時間がかかってしまうと、保険でカバーされる残金にも限度が有り、場合によっては利息などが持ち出しとなる可能性はあります。
団体信用生命保険に加入していることを、残される人にもしっかり伝えておくことが大事です。たとえば加入時の告知書控え(通常はローン申込時にもらえる)や銀行からの保険に関する定期的なお知らせ文書などは大事にとっておくと良いでしょう。