はじめに

「投資=老後資金準備」と考えて

最初にお伝えしたいのが、投資は無理をして行うものではないということです。当面使う予定のない余裕資金や、実際に使うまでに年数がある老後資金などを運用に回すことで、より経済的な余裕を得るためのものですから、無理のない範囲でゆったり気長に行うものと思っておきましょう。

それから、老後資金を投資で準備すればいいので、老後資金と投資資金を別々に用意する必要はありません。そのあたりを整理すると、だいぶ楽に考えられるようになるはずです。

人生の3大資金を整理する

毎月の家計が収入の範囲内で収まって黒字になっているので、あとは将来のライフイベント資金の目途が立てば、もやもやした不安は解消できるはずです。ライフイベント資金の主なものは、「住居費」「教育費」「老後資金」です。順番に考えていきましょう。

(1) 住居費
すでにマイホーム(一戸建て)を購入済のご相談者さんですから、これから頭金等を用意する必要はありません。月々のローン返済額は7万8,000円。現在ご相談者さんが34歳、パートナーが33歳ですから、仮にこれから30年間ローンの支払いがあるとしても、60代中旬にローンの返済が終わる計算です。現在のペースでたんたんと返済を続け、タイミングを見て預貯金から少し繰上げ返済をすれば、住宅ローンを老後に持ち込まずに済むでしょう。

(2)教育費
お子さんは現在5歳で保育園に通っています。幼児教育保育の無償化の対象年齢であるので、教育資金はあまりかからない年代ですね。このまま公立小学校に進学すれば、その間も教育費はあまりかかりません。なにより、ご相談者さんのご夫婦が小学校の先生ということなので、家庭内の教育環境は万全だと思います。

中学校以降、どこかのタイミングで私立への進学を選ぶこともあるかもしれませんが、仮に月10万円ずつ教育費として拠出できれば、それだけで年間120万円となり、私立大学文系の学費が捻出できます。高校や中学で私立に通う場合も同様に考えられます。現在、毎月15万円ずつ貯蓄できているということなので、教育費のピーク時には将来のための貯蓄を一時的にストップして、教育費に回せば、教育費でさえもその時の家計から捻出できると考えられます。

現在5歳のお子さんが4年制大学を卒業するとして、子育てはあと17年と考えられます。ご相談者さんはいま33歳ですから、50歳の時に子育てが終わる計算です。

(3)老後資金
子育てが50歳で終わってからは、教育費の負担がなくなるので、そこから老後資金の貯め時がずっと続きます。ご夫婦で退職金を受取り、年金を受取り、ローン完済済みのマイホームもお持ちとなると、そもそも老後資金をそんなに用意する必要が無いのですが、仮に定年を60歳としても、50歳からの10年間は老後資金準備に集中できる期間があるということになります。