はじめに
口座は「使う・貯める・増やす」の目的別に管理
口座が複数あって管理が難しいとのことですが、まず持っていてほしいのは、「使う」「貯める」「増やす」の3つの役割のお金を入れておく口座です。
「使う」用の口座は、支払い目的により、多くても2口座程度でよいでしょう。普通預金で、引き落としなどで金融機関が指定されている口座を利用します。ここには、万が一臨時支出が発生した時でも、貯えをあえて引き出すことがないように0.5カ月分のゆとりを持たせ、1.5カ月分の生活費を入れておきます。
次に持つのが「貯める」用の口座です。生活防衛資金として生活費の6~12カ月分と教育費等、この3年ほどのうちに使うお金を準備しておく口座です。生活費の不足等で簡単に引き出さないというところがポイントなので、定期預金などに置いておく人もいます。
最後が「増やす」口座です。ご相談者も気にされているような、投資をするための口座です。投資に抵抗がある場合は預貯金でもよいのですが、将来に向かってお金を貯めたいのであれば、銀行に預けるよりも増える可能性がある投資で持つことをお勧めしています。
このように役割を決めると、今お持ちの口座の中で、使える口座、もう使わない口座などが見えてくるのではないでしょうか。その上で、使わない口座は解約してしまいましょう。最近は休眠口座になると手数料がかかるケースが増えていますので、不要な口座はもつ必要がありません。
5年以上使わないお金は投資に
貯金で投資をしたいということですが、ここまでお伝えした貯金の考え方に照らし合わせると、ご相談者は生活防衛資金まで貯金できていますので、それ以上の金額は投資に回しても問題ないでしょう。
ただし、一度に数百万円もの金額を一括投資するのはリスクが高いので、投資信託を毎月少額から積み立てる、長期分散投資がお勧めです。ネット証券では100円から始められるところもありますが、まずは3,000円、5,000円程度の金額で行い、投資はどのようなものなのかを体感してみてください。