はじめに
老後の経済的自立はできる?
経済的な自立をするためには、年金受給開始前まで働き続けることと、支出を抑えることが大切です。
シンプルに、公的年金と預貯金を切り崩しして生活できれば自立はできます。相談者様の場合、現在の貯金総額は6,000万円、投資総額100万円ですので、6,100万円の資産があることがわかります。厚生労働省が調査した「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金に加入している人の支給額は平均で月額14万6,162円です。
そこで、毎月の生活費を25万円とした場合を考えてみましょう。
年金は月額で約15万円ですので、毎月の不足額は10万円です。65歳から90歳までの25年間、毎月10万円を切り崩して生活した場合は、120万円×25年で3,000万円を切り崩していかなければなりません。相談者様の資産額は6,100万円ですので、自立するだけの状況が十分に整っていることが分かります。
ただ、セカンドライフを迎えると、暮らし方にも変化があると思います。ライフスタイルが変わるタイミングで、お金の流れを見直すようにしてください。
親孝行を含めたプラン作り
近い将来、親孝行をしたいと考えているとのこと。自分の働き方とともに、どのような形で親孝行するのかを、考えてみてください。勉強熱心な相談者様のことですので、自分自身のライフプランやライフイベントは考えていらっしゃると思います。そのなかに親孝行も含めて、ライフプランを完成させて欲しいと思います。
今まで頑張って来たからこそ、負担に感じることが多いのだと思います。無理だと思うことは早めに手放し、心身の負担を軽減してくださいね。
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