はじめに

ボーナスに頼らない計画的な家計

毎月の手取り収入は変動があるものの39万円以上で、その内訳は夫が28万円~、妻(ご相談者さん)は11万円~となっています。

それに対して、実質的な支出は23万円台です。毎月出ていく固定費は合計16万円(住居費7万円、教育費2万円、水道光熱費2万円、生命保険1万5,000円、通信費2万円、車検と税金分1万5,000円万円)、変動費は7万円(食費3万円、お小遣い夫3万円・妻1万円)という内訳です。

2歳と4歳のお子さんがいる共働き家庭なので、教育費2万円は幼児教育無償化の対象外となる2歳のお子さんの保育料が中心と思われます。よく見ると、車検と税金分として1万5,000円ずつ積立をしているのも立派です。それぞれの内訳も大きな無駄はみられず、小さなお子さんがいるなかで、よくやっているご家庭です。

収入39万円―支出23万円=16万円になります。ここから学資保険の保険料を毎月5万円支払っているほか、毎月10万円ずつ貯蓄をしています。学資保険で年間60万円を貯めて、さらに毎月の家計から年間120万円を貯めている計算になります。

続いてボーナスを見ていきましょう。ボーナスは1年間で手取り140万円ですが、このうち100万円を貯蓄に回しています。ボーナスに頼り切らない家計づくりができているのは立派ですね。

貯蓄残高50万円の理由に注目

今回のご相談は、「学資保険の支払い月5万円が負担で、車の購入資金600万円が貯められない」というものでした。しかし、ここまで家計を診た限り、学資保険で年間60万円貯めているのに加えて、年間220万円の貯蓄ができている計算になります。車の買い替え予算が600万円ということなので、計算上は220万円×3年間で車の買い替え代金が余裕を持って貯められる計算になります。

ところが、現在の残高を見てみると、貯金総額は50万円しかありません。1カ月10万円ずつ貯めているという話なので、5カ月分の貯蓄しか残っていないのが気になりました。

考えられるパターンは2つ

ここから考えられるパターンは2つあります。50万円しかない理由がどちらのパターンに当てはまるかによって、家計の未来が大きく異なります。

NGパターンとしては、年間220万円貯蓄できるはずなのに、使途不明金がたくさんあって実はほとんど貯められていないというケースです。この場合は、貯蓄の前提が間違っているので、車の購入資金がなかなか貯められないというのも納得です。

OKパターンとしては、年間220万円のペースで貯蓄ができているものの、最近大きな出費があって、一時的に貯蓄が減ってしまったというケースです。お子さんが4歳と2歳であること、負債が3,300万円あることを考えると、最近マイホームを購入してまとまった頭金を支払ったのかもしれませんね。こちらの場合には、今後は年間220万円のペースで貯蓄ができると考えられるため、車の購入資金についても今後は貯められると思っていいでしょう。

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