はじめに

介護年金50万円を一生涯受け取れる保障はメリットなのか?

加入している介護年金保険の保障内容を確認したところ、金融資産としてしか考えていなかったので保障自体にはあまり興味がなかったとのこと。この機会に一緒に詳しく見てみることにしました。

保障内容は大きく分けると2つ、介護保障と万が一の死亡保障がついています。介護保障については、公的介護保険制度で要介護2以上、保険会社の定める要生活介護状態が180日間継続したと医師により診断確定されたときに、給付が一生涯受けられます。

Aさんの契約では、保障額は年額50万円、なお、10年間の支払保証期間が付いているので、仮に給付から10年以内に死亡した場合でも10年分の年金額500万円は残された家族が受け取れます。また、介護年金を受け取らずに死亡した場合には、死亡給付金が支払われます。Aさんは、既に保険料の払い込みを済ませているため、死亡給付金額は基本年金額50万円に保証期間10年を掛けた500万円になります。

ここで気になったのが介護年金の給付要件です。公的介護保険の要介護度には有効期間があり定期的に見直し(更新)が行われます。仮に要介護2であっても要介護1や要支援に介護度が軽くなる可能性があるわけです。保険会社に確認をしたところ、一度要介護2になれば一生涯介護年金を受け取れることがわかりました。

では、要介護2以上の人は一体どのくらいの割合でいるのでしょうか? 厚生労働省の介護保険事業状況報告を見ると、65歳以上の介護保険第1号被保険者数は約3,555万人(令和2年3月末)です。それ対して要介護2以上の認定者数は約346万人 、割合としては約9.7%になることがわかります。また、要介護認定者数の割合は女性が男性の2倍以上、これは女性の平均寿命の方が長いので当然かもしれません。

なお、介護の年数・費用については生命保険文化センターが行った調査が参考になります。介護を行った年数の平均は約4年7ヶ月、費用は一時的な費用と月々の費用を合算してトータルで494万1,000円ほどです 。あくまでも平均値ではありますが、介護年金の保証期間10年で介護費用500万円をまかなえるイメージです。

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