はじめに

いまは老後資金の優先順位は低い

ちょっと将来をイメージしてみましょう。現在6歳と4歳のお子さんがいらっしゃいますが、この子たちが大学を卒業して社会人になるときには、ご夫婦は何歳になるでしょうか。夫53歳、妻50歳で子育てが終了することになります。

お二人とも、近頃にしては若いうちに結婚してお子さんを2人生み育てているため、子育てが比較的若いうちに終わります。65歳まで働くと考えると、お子さんが独立してから夫12年、妻は15年も働けることになります。子育てが終わってからでも十分に老後資金を貯める機会が取れるのではないでしょうか。

現在は、若くして住宅ローンを支払い、目先の教育費も支払いながら、将来の教育費や老後資金を一生懸命貯めている状態です。これを妻が仕事を辞めた後も今のまま続けるのは困難かもしれません。老後資金の緊急性は低いので、保険の一部を「払い済み保険」に切り替えるなどして当面の保険料負担を軽くすることも考えてみましょう。

保険料負担を軽くして、その分を少しずつ現金による積立貯蓄に回しましょう。現金がないあまりに、車や家具・家電の買い替え時にローンを組むことのないように気を付けましょう。

妻の再就職プランの検討を

退職した後も、それほどブランクをあけずに相談者さんが再就職する予定でいるのなら、そこから貯蓄ができるようになります。あまり焦らずに今のペースでやっていけばいいでしょう。

一方で、お子さんの子育てやお義母さんの介護などの時間を取るために離職したというのであれば、これから数年間は働かない可能性があります。その場合は、積極的に家計を見直していく必要があります。保険の見直しのほか、通信費2万5,000円や食費についても見直しの余地がありそうです。焦らずに、できることから始めてみましょう。

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