はじめに

居酒屋の復活にも感染者数の抑制がカギ?

先のグラフから、飲食業の中でも居酒屋が特に打撃を受けていることがわかりました。では、居酒屋が復調していくにはどのような点がポイントとなるのでしょうか。

ここからは、「JCB消費NOW」が提供する、消費情報と人流情報を掛け合わせたFrom to指数を用いて、2大都市である東京都、大阪府の居酒屋消費を見ていきましょう。

まずは消費人数と感染者数の関係性について見ていきます。新型コロナ禍においては、緊急事態宣言による行動制限が消費に影響を与えたと考えられていますが、新規感染者数による影響も大きいのではないかとも言われています。

そこで居酒屋消費と新規感染者数のデータを見てみると、興味深い関係性がわかります。ここでは、人々は新型コロナの感染状況を踏まえて、少し先の将来の行動を決定していたと仮定し、新規感染者数のデータを半月前にずらし、居酒屋での消費人数のそれぞれの期間での2年前比のデータと重ねています。

グラフを見てわかるように、新規感染者数が増加した2月、5月、8月頃は居酒屋での消費が減速し、新規感染者数が減少していた3月後半、7月後半にかけては居酒屋での消費が回復基調となっています。

加えて居酒屋の消費人数の2年前比と新規感染者数のデータの相関係数をそれぞれ計算してみると、東京都で-0.42、大阪府で-0.58となっております。つまり、一定程度の負の相関を示しており、新規感染者数が減少すると居酒屋の消費も回復するという関係性がデータから見て取れます。

もちろん、新型コロナの感染状況はあくまで1つのファクターに過ぎないため、これだけで先行きを判断するのは危うい部分がありますが、全国の新規感染者数を見ると10月前半(1日~15日)の累計で12,000人台まで減少しており、急速に改善しています。

新規感染者数が全国で30万人を超えた8月後半と比べると事態は一変しており、この状態が続くのであれば、10月後半以降は夜の街にも活気が戻ることが期待されます。