はじめに
変わること。変わらないこと
まず、私たちの多くの生活に関わる主な点について、以下の表にまとめました。
一足早く、2016年6月から「選挙権」が18歳になったのは知っていると思いますが、今回の改正によって、生活に関わる変化が出てきています。
それでも飲酒や喫煙、ギャンブルなどは、今まで通り20歳からというルールに変わりはありませんが、国家資格の取得年齢が下がったことなどは、優秀な人材が世に出るチャンスがこれまでより増えた、と言えるでしょう。
一方で、各種の契約年齢が引きさがったことは、注意が必要なポイントです。
親の同意を必要とすることなく、自分の意思で契約行為をする権利を有します。権利があるということは、同じように義務も発生するということ。今後は、お金にまつわる社会のルールをきちんと学んでおかなければ、あとあと大きなトラブルに巻き込まれてしまう危険性を有しています。
例えば、悪徳商法やマルチ商法のような消費者契約。これまでは、「親の同意が無かったから」という理由で取り消すこともできました。今後は同じ理由での取り消しは効かなくなります。
また消費者金融でも、親の同意を必要とせずに契約が可能となります。「お金の使い方を知らない」、「お金の怖さを知らない」、そんな理由で後悔しないために、お金の教育の必要性は高まるでしょう。
また、NISAの加入対象も「成人」とされていたため、18歳からに引き下げられます。当然、投資・運用に対する一定の知識やルールが必要になっていきます。
ただでさえ、投資教育を受ける機会が少ない日本ですから、今後は10代のうちから、投資に関する教育が必要になる時代が迫っていると感じます。