はじめに
外貨を持つ方法
外貨をもつ方法は色々とあります。ひとつひとつメリットとリスクを考えていきましょう。
外貨預金で持つ
外貨を持った方が良いと聞いて「外貨預金はどうだろう」と興味を持った方もいるかも知れません。銀行の窓口でも販売しており外貨を直接持てるのですが、ここには色々な罠が潜んでいるので注意が必要です。
外貨預金をみると、例えばトルコリラは2021年10月現在高金利で18%前後となっています。日本の銀行の普通預金の金利は0.001%〜や良いところでも0.2%程度の金利と鳴っています。0.1%と考えても180倍も金利が高いのであれば、外貨で預けておきたいと思うかもしれません。ただし、大きなリスクが潜んでいます。
1、為替リスク
為替によって持っている通貨の価値が下がると、金利による利息では取り返せないほど資産が減る可能性があります。
先程のトルコリラなどは、2018年初頭には、1トルコリラ30円ほどだったものが、2021年10月現在では12円を割り込んでいます。つまり半分以下に価値が下落しているのです。金利が高い通貨はそれだけ通貨の信用が少なく、価格そのものの変動リスクが高いので注意が必要です。
外貨を最初に持つべきはUSドル、ユーロなど信頼の高いものを選ぶと良いでしょう。
2、預金保護の対象外
万が一銀行が破綻した場合に、日本の銀行預金の場合は1,000万円と利息が保障されます。しかし外貨預金は金融機関が破綻した場合に預金も利息も戻ってきません。
3、為替手数料がかかる
外貨を日本で使う場合は、最終的には日本円に戻すことになります。つまり、外貨を持つためには、購入の手数料と売却の手数料、合計2回の手数料を払う必要が出てきます。大手銀行の場合は、ネット経由で1USドル購入にあたり25銭〜50銭、窓口だと1USドルあたり1円〜3円の手数料が発生します。
例えば、1USドルにつき2円の手数料がかかる場合、100USドルを購入時に200円の手数料を払い、USドルを円に戻すのに200円がかかります。買いと売り、往復で400円の手数料を払うことになり、お金を移動するだけで高いコストがかかってしまうのです。外貨を保つ場合は、この手数料はできるだけ低く抑えることが肝要です。
【為替手数料を安くする方法】
USドルを持つ場合、為替手数料が安いのがネット系の銀行です。中でも住信SBIネット銀行は、1USドル購入時の為替手数料は4銭しかかかかりません。銀行によって手数料に差がありますので、比較検討すると良いでしょう。
引用した金融機関の金利や各種手数料、さらに為替相場水準はいずれも2021年10月時点のものです。取引をする際には、必ず最新の情報をご確認ください。