はじめに

FXで持つ

銀行の外貨預金以外にも外貨を安く手にする方法があります。それがFXです。FXと聞くと、途端に「怪しい」「リスキー」と感じる人もいると思いますが、これから紹介するのはリスクが比較的少ないやり方です。

FX(外国為替証拠金取引)は、外国為替の差金決済により利ざやを狙う投資法ですが、通常は2倍から25倍のレバレッジをかけて取引します。このレバレッジが上がれば上がるほどリスクも大きくなります。逆に、このレバレッジをかけず1倍にしたまま外貨を持った場合のリスクは預金と変わりません。

手数料は安いことが多く、例えば、FXでは1USドル購入の為替手数料が0.3銭などもあります。先程同様に1万USドルを取得するための手数料を考えると30円ということになります。
ただし、FXで外貨を持った場合にもリスクがあります。外貨預金と同様、金融機関が破綻した場合も保護されないという点と、現金として引き出す際に時間がかかることがあるという点です。

ただし少額であれば、外貨を簡易で手数料を抑えて持つ上では、FXも一つの手段として知っておいて損はないでしょう。

外貨建MMFで持つ

USドルなどの主要外貨であれば、外貨建てMMF(投資信託)で持つこともできます。手数料は金融機関によって異なりますが、USドル建てMMFなどは25銭~50銭などが多く比較的抑えられています。元本保障に近い商品のためリスクは小さいですが、単純に外貨を持つことと比べ、MMFの運用成績が良く好利回りが出る場合があります。

また、利益にかかる税金が他の投資信託などの損益通算が可能になり、為替差益は申告分離課税(20.315%)になります。一方、外貨普通預金の場合は雑所得になるため、売却して得た利益は雑所得になり、確定申告による総合分離課税の対象となります。詳しくは、税理士に相談いただければと思います。

主要なUSドル建てMMFの手数料だけをみれば、先程の住信SBIネット銀行の為替手数料の方が安いのですが、外貨建てMMFで持つメリットは資産保護にあります。投資信託の為、元本は保証されませんが万が一金融機関が破綻しても資産保全されます。

引用した金融機関の金利や各種手数料、さらに為替相場水準はいずれも2021年10月時点のものです。取引をする際には、必ず最新の情報をご確認ください。

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