はじめに
どちらかを選ぶのではなく、どちらも選ぶという選択も!
もちろん、「iDeCo」、「つみたてNISA」どちらかを選ぶというのではなく、賢く2つの制度を併用して運用するという選択をするのも良いでしょう。
若い世代の方は、ライフプランが変化する時期なので、まずは、お金が必要になったらいつでも引き出すことができるつみたてNISAを優先し、その後、老後の資金準備のためにiDeCoを始めるという順番が良いでしょう。
もちろん、節税効果が高いiDeCoからスタートしてその次につみたてNISAという順番もありです。このケースでは、iDeCoの節税分をつみたてNISAに入れ続けていけば、どんどん複利で増やせて、しかも元手はずっとゼロです。
仮に月に2万円をiDeCoに拠出した場合、年間で24万円。税率が20%(所得税、住民税)とすると、毎年4万8,000円が節税になります。これを毎年つみたてNISAで投資をしていくとすると、20年間の総資産額は96万円。これがもし、3%で複利運用できたとすると、20年後は、約131万円になります。
投資元本は合計4万8,000円×20年間で96万円ですが、節税分で投資をしているので実質持ち出しはゼロです。
このように「iDeCo」や「つみたてNISA」を利用すれば、税制優遇の恩恵を受けながらおトクにお金を増やすことができます。今回は、「ふるさと納税」については触れませんでしたが、ふるさと納税も賢くお金を貯めるためにはぜひ活用したい制度です。
やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方 高山 一恵、頼藤 太希 著
本書は、税制優遇の三つの制度「ふるさと納税」「個人型確定拠出年金」「NISA」の使い方をキチンとわかりやすくまとめた実用書です。読者対象は30代前後のOL。事例を多用し、税制優遇を活用した場合のメリットを具体的な数字で示しています。節税効果を高めることで、無理なく資産運用する方法を教えます。「お金は増やしたい、でもソンもしたくない」という人にピッタリの書。本書はiDeCoの制度改正に対応した最新改訂版です。