はじめに

投資よりも借り入れたお金の返済を優先したほうが効率的

「その他」の費目の14万円は今の時期だけでしょうか? 内訳がわからないので、なんとも言えません。まずは内訳を整理し、費目ごとに本当に必要な支出かを整理することが重要です。

恐らく借金の返済、奨学金の返済、貯蓄、確定拠出年金などが含まれていると思いますが、まずは借金返済を中心に考えると良いと思います。現在80万円の借り入れがありますが、この返済を遅らせて、5万円の貯蓄や追加投資するのは非効率です。借りたものを返すという倫理的な問題ではなく、効率的に資産形成するために金利がつく借り入れは、優先的に返済していきましょう。ただし、奨学金の返済は利率0.58333333%と低い為、特に繰り上げ返済などはしなくて良いでしょう。

医療保険、どうする?

現在、持病をお持ちですが、医療費については医療保険で備える必要はないでしょう。前提として、公的な社会保険に入っているので医療の実費負担は3割負担かつ高額療養費制度があります。医療費は公的な保険+現金で備えることが基本になります。

現金の100万円が住宅の精算のために無くなってしまう場合は、場合によっては投資している資金の切り崩しが必要になる可能性があります。長期投資を考えると、運用資金を取り崩す習慣は作らない方が良いので、できるだけ投資資金には手をつけたくありません。その場合、現金貯蓄をできる限り早期に貯めていくことが重要になります。

生活防衛費を貯めてから投資をしたほうが効率がいい理由

現金貯蓄は、生活費の7.5か月分を目指すと良いと思います。内訳は、生活費の1.5か月分と、「生活防衛費」として生活費の6か月分が目安になります。

この生活防衛費は、万が一仕事が出来ない状態(会社の倒産や解雇、自己都合の退職など)でも、焦らずに再就職が可能な期間の生活費を賄うものです。また、体調不良により働けない場合も傷病手当金と合わせて、医療費や日々の生活費を賄うために使うことになります。

投資は、基本的に借金がなく、生活防衛費が溜まってからをお勧めしています。せっかく投資しても、なにかがあればすぐに投資資金を取崩さなければならず、市況が悪ければ損切りになります。また、市況が悪くなった場合に、現金貯蓄がないと、少なくなる資産をみると精神的なプレッシャーが強くなり、運用資産を保持できず短期で売却してしまうこともあるからです。

生活防衛費を貯めてから投資をしたほうが効率がいい理由

現在は、生活や家計の状態が大きく変化しているときだと思いますので、先々の不安を考えるよりも目の前の家計と向き合い、無駄な支出を抑えることと、借り入れの返済を早急に済ませることが重要です。今回の家計アドバイスが全てできれば、恐らく家計は10万円以上改善し、黒字家計化が可能と思います。

また、ボーナスについても、レジャーなどで一部使うにしても資産形成に大部分が回せるようになると思います。ボーナスは不景気になると一番最初にカットされる可能性があるため、まずは月々の家計が黒字化することを目指すと良いと思います。

お一人で仕事と子育ての両立は非常に大変だと思いますが、新しい環境作りにむけて少しでも参考になれば幸いです。

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