はじめに
投資の目的を明確に!節税目的が第一というならNG
まずご確認いただきたいポイントは、現在検討されているワンルームマンション投資の目的です。家賃収入を得ることで資産形成を行うためでしょうか? それとも給与所得の所得税の節税が目的でしょうか?
最初にお伝えしておきますが、所得税の節税を実現するためには、不動産所得が赤字になるような買い方をする必要があります。つまり、投資を行った結果、不動産に起因する所得が赤字になってしまうというわけです。
赤字にならないように買うためにはどうすればよいのでしょうか?それは、その物件を安く、つまり低い価格で購入することです。
例えば、3,000万円で売りに出されている物件をそのまま購入すると不動産所得が赤字になる場合、物件は同じでも、価格を低く、例えば2,000万円で購入することができたら不動産所得が黒字になる可能性が高まります。
不動産投資により不動産所得が黒字になると、納める所得税額が増えてしまうことになりますが、同じ物件を1,000万円も安く買うことができたのであれば、その所得税は喜んで払ってもよいのではないかと思います。
その新築ワンルームマンション投資の「実質利回り」は何%ですか?
節税が目的ではなく、あくまで投資が目的だとして、その物件の利回りは何%でしょうか?それは「表面利回り」でしょうか? それとも「実質利回り」でしょうか?
現在はゼロ金利、マイナス金利の時代ですが、定期預金などを選ぶ時はできるだけ高い金利のものを選ばれるかと思います。また、iDeCoやつみたてNISAで投資するような、株式を対象とした投資信託の場合、一般的に期待利回りは4~5%などと言われます。
現在検討されている新築ワンルームマンションの「実質利回り」、つまり必要経費等を差し引いた後の実質的な手取りベースの利回りをまず確認していただければと思います。