はじめに
生命保険料や日用品代は中身を精査してみよう
支出状況を見ると、会社が負担する部分の兼ね合いもあるのか、水道光熱費、通信費などは、よくやりくりされていると思います。ですが、生命保険料、日用品代などは必要以上に高額になっているようにも感じられます。一度中身を精査してみると良いでしょう。
特に生命保険は、必要な保障を見直したりしているでしょうか。過剰な保障を備えすぎると、保険料がどうしても高くなってしまいます。一度中立なファイナンシャルプランナー等のところで見直しをすると、保障内容もわかりやすくなるでしょうし、保険料も下げられるかもしれません。
日用品代は、かさんでしまう原因を探してみましょう。振り返ってみると、ついドラッグストアに立ち寄ってしまい、買い物してしまうとか、新商品、特売商品はつい買ってしまうなど、買い物の特徴がわかるかもしれません。そうすると、それを防止する策を検討していけます。
他、見直しにくい部分ですが、お子さんの塾や習い事が多すぎないか、洋服代をかけすぎていないかも、見直せる可能性があります。幅広く見直しをし、ご家族が大切にしている支出を尊重しながら不要な支出を下げられるよう、検討していきましょう。
「使う」「貯める」「増やす」の目的別の貯金を作ろう
マイホームの頭金を支払ったことで貯金額が少ないということでしたが、現状から言うと、意を決して取り組まないと、貯金が増えることはありません。
ご家庭で必要な貯金は、「使う」「貯める」「増やす」の3つの目的別に分けて考えましょう。特に現金のまま預貯金で持っておきたいのは、「使う」「貯める」の貯金です。
「使う」貯金には、は生活費の1.5か月分を確保します。生活費+α(0.5か月分)として、臨時支出があっても安定した家計を維持するようにします。「貯める」貯金は「生活防衛資金」。最低でも生活費6か月分以上、12か月ほどあってもよいでしょう。教育資金は、この「貯める」貯金に、生活防衛資金とは別に貯めていきます。
「使う」「貯める」お金ができていないのに「増やす」に回している
まずは、生活を守るためには最低7.5か月分の生活費を作ることが優先で、今後はさらに教育費も準備しなければいけないということになります。
支出を見直す前の相談者様の家計から算出すると、約428万円が最低限必要な貯金額となり、現状の貯金額150万円では不足していることが分かります。この状況ですでにiDeCoを始めているということは、「使う」「貯める」が十分ではないうちに「増やす」にお金を回してしまっていると言えます。
貯金をしながら投資にもお金を回すことも悪くはないのですが、現状ではそれができていません。支出を見直すとともに、貯金に回すお金と投資に回すお金のバランスも検討していく必要があるでしょう。