はじめに
事実婚ではできないこと
配偶者控除・配偶者特別控除の対象者にはなれない
所得税を減らすために大きな節税効果のある配偶者控除、及び配偶者特別控除。これらは、事実婚では認められず、法律婚の夫婦に限られています。
・配偶者控除、配偶者特別控除の条件
事実婚のカップルの場合は、積極的に夫婦共働きをする方が、手取り金額が増えて生活がしやすくなりそうです。
配偶者死亡時の相続
民法では、事実婚のパートナーには、遺産を相続する権利は認められていません。
とはいえ、全く遺産を渡せないわけではありません。生前、パートナーへ相続させる旨、遺言を残しておくことや、死因贈与の契約をしておくなどの方法があります。
ただし「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地の特例」など、非常に効果の大きい減税措置を受けられなかったり、相続税が2割加算になったりと、まだまだ不利な条件にあることは否めません。
現状、法律による保護という部分で見れば、法律婚に比べて事実婚はまだ弱いともいえます。
ただし、夫婦の形もさまざまな変化をし続けていくとしたら、社会のあり方に従って法律も変化していくもの。現在、事実婚を選択している人も、「事実婚だからできない」と思っていた部分も変化しているかもしれません。現状の制度や権利について改めて調べてみてくださいね。