はじめに

株式や債権と連動しにくい投資商品(2):金(ゴールド)

古くは紀元前から装飾品や通貨として扱われてきた金(ゴールド)は、現代においても他の金属とは違い、特別なものとして扱われています。株式や債券とは違い、「現物」が「価値」を有しているため、「安全資産」としての魅力は他には代えられないものがあります。

金は、有事の際に需要が高まることで有名です。特に今回のウクライナ情勢においても、急激な価格高騰が起こり、2022年3月7日には、金の先物取引の価格が史上最高値を更新しました。

金投資のメリットは、予測不能で急激な世界情勢の悪化の際にも、価値が無くなることはなく、リスクヘッジに最適であることです。デメリットは、価格変動の予想がし難いことと、仮に「現物」の金を保有している場合、盗難などのリスクが生じることです。

それでも「純金積立」のような方法や、金関連のETF(上場投資信託)など、意外と多様な投資方法があるのも魅力です。金の価格は、株式や債券とは異なる値動きをする性質 を持っているため、ポートフォリオを組む際のリスクヘッジ資産として、有効に機能するでしょう。

不確実性の高い世の中の運用ポートフォリオ

国内株式・国内債券・海外株式・海外債券の4つの資産に分散をするのは一つのセオリーであることは間違いなく、それはきっとこれからも、大筋では変わらない運用手法と言えるでしょう。

ただ、各投資資産の「相関性」から考えた時、「コロナショック」や「ウクライナ情勢」に継ぐ、新たな危機に備えるためには、よりリスクを分散して、強固な運用ポートフォリオを考える必要があります。

以下に、各投資資産がどのような情勢に影響を受けやすいのかまとめています。

重要なのは、不確実性の高い今の時代、誰にも分からない未来を先読みして、一時に大きく買ったり売ったりすることはせず、少額でも継続的に、長期間の積み立てを継続していくことを大前提にするということです。そのために目を向けるべきは、個別の投資資産の増減ではなく、資産全体のリスク・リターンの管理です。

全て自己責任の投資の世界において、ある瞬間の相場に一喜一憂するのはストレスも大きく、非常にネガティブです。あらかじめ投資資産を「分散」しておくことは、精神的な負荷を軽減し、結果的に余計な取引(不要な損の確定)を避けることに繋がります。資産形成を行う過程において、大きなリターンを得る手段も時には必要ですが、「大きく減らさない」ことこそ、長期戦に必要な戦略だと考えられます。


プロ(専門家)ではない限り、投資運用による収益は、労働収入による資産形成を助けるための「サブエンジン」のようなものでしょう。あくまで補佐である道具のために、株価や為替の乱高下によって精神的に負荷がかかり、日常生活に支障を来たしてしまうと、「メインエンジン」であるはずの労働収入に悪影響が出てしまうかもしれません。

避けられるリスクは計画的に避けながら、少しずつでも資産が増えるように、ご自身のライフプランにあったポートフォリオを考えてみてはいかがでしょうか。

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