はじめに
保険料は大きな見直しができるポイント
他の支出をみていくと、気になるのは保険料とお小遣いです。
保険料は3万2,000円で、かなり高い状態です。仮に医療保険3,000円、死亡保険3,000円、貯蓄型保険2万6,000円を支払っているとします。日本の社会保障制度は手厚くなっており、現役世代の医療費負担は3割であることに加え、高額療養費制度もあり、万が一医療費が高額になった場合も個人の負担は限定されています。また、健康保険組合によっては、付加給付により医療費の1カ月あたりの負担が高額療養費制度よりさらに低く設定されている場合もあります。さらに貯蓄も800万円あるので、民間の医療保険は不要と言えます。
また死亡保険も、特に誰かを扶養していなければ不要です。さらに貯蓄型の保険に入っている場合は、基本的に解約をお勧めします。貯蓄型保険は、死亡時の保障に加え、掛け金が最終的には返ってくるので一見お得な金融商品に感じます。しかしその実は、「保障の薄い保険」と「手数料の高い投資信託」の抱き合わせセット商品です。資産形成をするのであれば、手数料の低い投資信託を選ぶべきですし、保障が必要であれば、掛け捨てで保障が手厚いものを選ぶほうがよいでしょう。つまり、今契約している保険は全て解約してよいと思います。特にドル建ての終身保険や変額保険の場合、円安時期は返戻金が多くなり、解約のタイミングとしてはよい時期と言えます。
お小遣いは詳細を記録して管理をしっかり
お小遣いの7万円については、習い事や衣服美容、趣味娯楽などが含まれていると思います。家計簿をつけて、費目ごとに支出を分けて、何にいくら使っているかしっかり考えるとよいでしょう。スポーツジムの費用も合わせて、費目ごとに予算をたててその中でやりくりをしたほうがよいですね。
現時点では、車の購入は無謀
現状では車を購入するのは無謀と言えるでしょう。確かに、車を持つことで行動範囲も広がり、人生が豊かになります。ただし、ガソリン代、駐車場代、自動車保険、税金、車検、各種メンテナンス費用を考えると、出費が大幅に上がってしまいます。住宅を売却し、保険を解約してキャッシュフローが改善していれば自動車購入も考えられますが、それでもかなり家計は苦しくなるでしょう。レンタカーやカーシェアリング等を利用すれば、利用料だけで車を使えるのでおすすめです。