はじめに

無駄遣いはしていないのに貯まらない理由は?

【毎月の家計の状況】
収入:16万5,000円
支出:14万円
貯蓄:2万5,000円

月収に対する貯蓄の割合は15.2%。ひとり暮らしでこの貯蓄率は合格ラインです。貯蓄は毎月2万5,000円ですから、12カ月で30万円になります。ボーナスは通常は夏冬合わせて50万円ありますが、コロナの影響で昨年は30万円、今年については先行きが見えません。ボーナスから年間20万円貯蓄ができた場合、年間の貯蓄合計額は50万円になります。

【支出内訳】
住居費:4万8,000円
食費:2万円
水道光熱費:2万1,000円(年間の合計を割った数字です)
通信費:1万円(サブスク含みます)
お小遣い:2万5,000円
医療費:5,000円
日用品:5,000円
服・美容など:6,000円

毎月の支出の内訳は上記のとおりになっています。北海道にお住まいということで冬場の光熱費が嵩むところですが、年間を通した平均額が2万1,000円なっています。全体的に見て特に目立つ特徴的な支出や大きな無駄はありません。

家賃は4万8,000円。29歳会社員女性の住まいとしては、決して高い金額ではありません。しかし、毎月の手取り月収に対する住居費率は29.1%。家賃の目安である25%を大きく上回っています。収入に占める住居費の割合が高いと、その分お金をためにくくなります。貯蓄ができないひとつの原因がここにあります。

続いて、住居費以外の固定費も含めた、固定費割合に注目してみましょう。ご相談者さんの家計に占める毎月の固定費は、住居費4万8,000円、水道光熱費2万1,000円、通信費1万円。合計7万9,000円で、月収に対する固定比率は47.9%です。固定比率が50%を超過すると貯蓄しにくくなりますが、いまのところ固定費全体の割合は問題ないと思っていいでしょう。

生活費半年分の貯蓄はあるものの、心細い金額

【貯蓄残高】
貯蓄残高:93万円

現在の貯蓄残高は93万円。ご相談者さんの生活費が14万円ですから、93万円÷14万円=6.6ということで、6.6カ月分の生活費は貯蓄できていることになります。リスクに備えるお金としては何とか基準をクリアできていると考えられます。

ただし、ご本人も「いい歳なので今後のために貯金」と書いているように、ライフイベント資金として考えた時には心細い金額です。現在の29歳という年齢と、毎年50万円貯められると家計状況を考えると、もっと貯まっていてもいいはずです。これまで貯めた貯蓄も、何か大きな出費があるときに消えてしまったのでしょうか。

今後のライフイベントが結婚なのか、もしくは資格取得や留学などの学び直しなのか、住宅購入なのかわかりませんが、何かをやろうと思った時にお金を使い、リスクに備える貯蓄まで消えてなくなってしまうのは危険です。

家計の状況を俯瞰してみると、倹約して生活している点は本当によく頑張っていますが、貯蓄が足りない状況です。これ以上、大きく節約できる見込みがないため、節約以外の方法を考えていきましょう。

お金を増やす方法は、「節約」「仕事」「投資」の3つに分けられます。今以上の節約が難しいので、「仕事」で収入を増やす道について考えていきましょう。

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