はじめに

資産運用について【つみたてNISAと持株について】

さて、それでは、ご質問にあった資産運用についても、個別に考えていきたいと思います。

◆つみたてNISA
つみたてNISAは、毎月の余剰資金から積み立てているので全く問題ありません。運用益に対して税金が優遇されることや、長期投資に適していることからもプライオリティとして最初にくる投資手法だと思います。

◆会社の持株会
会社の持株会は、それほどお勧めではありません。個別株のボラティリティ(価格変動の度合い)が高い上に、一社に集中投資をすることになるからです。会社が傾けば給料も下がり株価も下がる事になるので、労働を会社に投資し給料をもらい、その給与からさらに自社株に投資するのは集中投資しすぎているかもしれません。

もちろん、会社の優遇で5%や10%安く株を買えるようであれば、単元株(※)になった時点で売却して優遇分を利益に変えるということであれば問題ありません。また、今後上場を目指しており大きく値上がりする可能性にかけるのであれば、それは大きなチャレンジとして、万が一上場できない場合でも大丈夫な範囲で投資することを心がけてください。

(※)通常の株式取引で売買される売買単位のこと

資産運用について【iDeCo/企業型確定拠出年金(DC)】

◆iDeCo/企業型確定拠出年金(DC)
確定拠出年金には、個人型(iDeCo)と企業型があります。どちらも掛金が所得控除の対象になるので、所得税や住民税が安くすみます。個人型のほうは、自分で証券会社を選ぶことで手数料が安く実績のよい投資信託を選べます。企業型の場合は、会社が選定した投資信託の中から選ぶことしかできないので、手数料が高い投資信託が混ざっていたり、元本保障型ばかりが選ばれていたりするなど、注意が必要になります。

一方で、個人型確定拠出年金は加入時に2,829円(税込)の手数料に加え、毎月171円の手数料が発生します。また、金融機関によっても異なりますが、口座管理料として月々0円から500円まで費用が発生する可能性があります。企業型確定拠出年金は、この手数料を企業が負担してくれるので、個人の負担は小さくなります。

よって、投資信託のラインナップがよければ企業型確定拠出年金を選び、微妙な場合は個人型を選択するとよいでしょう。また、2022年10月には制度変更があり、企業型確定拠出年金の制度がある会社でも、個人型確定拠出年金を選択しやすくなります。無理に企業型に縛られなくなるので、状況を判断して選択すればよいと思います。

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