はじめに

(3)不動産

マンションやアパート、戸建てといった不動産を購入し、家賃収入や売却益を得る投資方法です。

金融機関から融資を受けることができれば、手元の資金よりも大きな金額を運用して効率よくお金を増やしていけます。こうした特徴を「レバレッジを効かせる」といいます。レバレッジとは「てこ」の意味で小さな力で大きなものを動かすイメージです。

ただし一方で、不動産は金融商品を買うのとは違って、不動産業という事業です。空き家を埋めたり、お掃除をしたりという労働が発生します。儲かるというのはこうした労働や、レバレッジを使うというリスクに対する対価だと、私は考えています。

(4)コモディティ

コモディティとは「商品先物取引」で取引されている商品のことです。

主に、エネルギー(原油、ガソリン、天然ガスなど)、貴金属(金、銀、プラチナなど)、穀物(小麦、トウモロコシなど)があります。

現物を持つので資産価値がゼロにならない、インフレに強いといったメリットがある一方、複利で増えない、価格の変動を読むのが難しいといったデメリットもあります。ETFで買うのが一般的です。

リスクが高いほど、リターンも大きい

投資を始める際にきちんと理解しておいてほしいことがあります。それは「リスク」についてです。

資産運用や投資でいう「リスク」とは、「危険」という意味ではなく「変動幅」や「振れ幅」のことです。

「リスクが高い」とは、振れ幅が大きく、上に行く可能性も下に行く可能性も大きい。ゆえにリターンも大きくなります。

投資するにあたっては、リスクを理解し、自分はどれくらいのリスクを許容できるのかを把握してから始めてください。

「びた一文もお金を減らしたくない!」という人は、リスクが大きい運用をやるべきではありません。

4つの投資をローリスク順に並べると、債券、不動産、株となります。

コモディティは他の3つと違うので、単純比較ができないため、ここでは省いておきます。

不動産よりも株のほうがリスクが高いと知って驚いたかもしれません。

株は値段が10分の1になったりしますよね。

不動産は値段は高いですが、株のように10分の1になることはほぼありません。

リスクとは振れ幅のことですから、不動産のほうが低リスクになります。

最もハイリスクなのが、1つの企業の株を全力で買うことです。万一、1社に何かあったら、あなたの資産も吹っ飛んでしまいます。やはり分散投資が必須なのです。

イラスト (C)林 香世子

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