はじめに

現在の貯蓄ペースが守れるかは今後の教育費次第

現在の貯蓄ペースが守れれば、老後の基本生活は問題なく送れると思いますが、現在の貯蓄ペースが守れるかどうかは、今後のお子さんの教育費が鍵を握っています。

3人のお子さんそれぞれの今後の教育費について見てみましょう。

ご相談者さんの情報から高校・大学で1人あたり1,000万円を想定されているとのことですので、中学までは公立、高校・大学は私立として考えます。高校の教育費までは家計から捻出し、大学の費用はまとまった資金になるので、貯蓄から捻出するというのが、教育費の基本的な考え方になります。

お子さんの年齢が7歳、10歳、15歳とのことでしたので、公立小学校、公立中学の学費に加えて、私立高校に進学する予定で家計からの捻出金額の目安を見てみます。

文部科学省の「子どもの学習費調査」から試算すると、公立小学校の場合、毎月の家計から捻出する目安が2万7000円、公立中学の場合、毎月の家計から捻出する目安が4万円、私立高校の場合、毎月の家計から捻出する目安が8万円です。

現在の家計状況であれば、3人のお子さんの高校までの学費は毎月の家計から問題なく支払えるでしょう。

現在の貯蓄ペースが守れるかは今後の教育費次第

大学の費用は私立の場合、文系か理系かにより違います。「令和元年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額」によると、私立文系の4年間の学費は、約400万円、私立理系は、約543万円になっています。

年間のボーナス80万円を全額貯蓄できていること、現在、株・投資信託の資産が1,200万円程度になっていること、預貯金が870万円あること、保険での学費準備金なども考えると、大学の資金も準備できそうです。教育費も準備しつつ、老後の資金準備もできる見込みといえます。

3人のお子さんを育てながらしっかりとご自分たちの老後についても準備されていて立派です。家を売却するのか、人に貸すのかなどにより、家計や資産の状況も違ってくるかとは思いますが、現在の家計状況をキープしながら、資産運用も継続していただくことで、老後の基本的な資金準備は可能ですので、ぜひ、頑張ってくださいね。

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