はじめに
社債スプレッドは信用サイクルを物語る
1 社債利回り-国債利回り=社債スプレッド
社債スプレッドとは、同年限の社債利回りから国債利回りをマイナスした数値(%、またはbp)です。
ここでは、「10年社債利回り」-「10年国債利回り」=「社債スプレッド」とします。
■社債スプレッドのイメージ
2 景気が悪いと社債スプレッドが拡大
特に景気後退局面では、企業に対し銀行の融資姿勢は厳しくなることから、格付けの低い企業ほど、社債利回り(資金調達コスト)が高くなります。その上昇幅は格付けごとに違いますが、いずれにしても、社債スプレッドは拡大します。
■格付け毎の社債スプレッド推移
逆に、景気が良い時は企業の信用力が上昇するので、資金調達コストが低下し、社債スプレッドは縮小します。
この拡大・縮小が概ね10年サイクルであることから、社債スプレッドは、信用サイクルを把握するための効果的な指標と言えます。