はじめに

教育資金についても把握しておこう

ここまでの試算では、問題なく58歳までにリタイアできる目処が経ちそうですが、念の為教育資金についても確認しておきましょう。

文部科学省などが公開しているデータによると、幼稚園から大学まで、全て公立の場合には、子供1人につき約1,000万円、全て私立の場合には、子供1人につき約2,500万円かかります。ひとくちに教育費といっても通う学校によって学費に1,000万円以上の差がでますので、子供が小さいうちから漠然とでも進学コースを決め、いつの段階で、どれくらいの金額がかかるのかを把握して、計画的に準備していく必要があります。

基本的には、子供が高校を卒業するまでは、学費は家計からやりくりしたいところです。文部科学省より「子どもの学費にかかる保護者が支出した教育費」のデータが発表されています。

これによると、例えば、公立中学の場合、学習費総額は年間約48万円なので、家計から毎月4万円の支出になりますが、私立中学の場合、学習費総額は年間約140万円なので、家計から毎月10万円以上支出することになります。希望する進学プランで高校まで進学した場合、上記のデータなどを参考に、家計から支払えるかどうか予想しておきましょう。

ただし、教育費のピークである大学費用は家計からの捻出だけでは間に合いません。大学入学費用として子供が18歳になるまでに最低300〜500万円は貯蓄したいところです。これまでの堅実な家計を続けていただければ、教育費についても特に問題はないでしょう。

今回はややこしくなってしまうので省略しましたが、資産の取り崩す際も、運用を続けながら行えば、資産寿命は伸びます。その点も考慮すればさらに、資金に余裕が生まれそうです。これまで通り、堅実な生活に加えて、ぜひ、資産運用にも励んでくださいね。

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