はじめに

ライフステージの変化は年齢に比例するわけではない

イギリスの組織論学者のリンダ・グラッドン教授による名著『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』によれば、人生100年時代の中では、ライフステージは以下のように激しく変化していくとされています。

自らの針路を幅広くとって模索する「エクスプローラー」
自由と独立を重視して小さなビジネスを営む「インディペンデント・プロデューサー」
さまざまな仕事や活動に同時並行で関わる「ポートフォリオ・ワーカー」

これらは、「学生」「社会人」「退職後の老後」という年齢によってステージが切り替わるのではなく、100年という長い期間の中で、何歳になってもステージが様々に変化していくことをあらわしたものです。

そうであれば、まずはFIREをして自分の針路を探してみるのも良いと思いますし、いつかは仕事に戻る可能性も考えて「自己投資」を続けることは重要だと思います。人の役に立つ自分でいることは、生きがいにもなりますし、収入を生む力の源にもなります。まだまだ人生は長く変化し続けていくと思います。 

むしろ、当初想定していた通りに人生は運ばないことを前提に考えましょう。そして、柔軟に環境の変化や収支の増減に合わせて対応できる自由な考え方をもっていれば、いざFIREを達成しても、変化に合わせて人生を切り拓いていけるはずです。

まだ32歳と若く、可能性は無限大です。FIREで自由な時間を活かすことができれば、ご相談者さまにとってかけがえのないチャンスや有益な時間になると思います。どこか参考になれば幸いです。

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