はじめに

S&P500への投資の特徴4つ

つみたてNISA対象銘柄の中でeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は特に人気があるといえますし、S&P500のインデックスファンドに投資したい初心者の人にとって、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は取り組みやすいといえるでしょう。

それではS&P500への投資には、どんな特徴があるのでしょうか? 簡単に4つお伝えします。

(1)アメリカが現在世界の経済の中心であること

相場の格言で「ニューヨークがくしゃみをしたら東京が風邪をひく」というものがありますが、アメリカの経済や金融市場が世界の中心であり、GDPが世界第1位のアメリカの景気や株価が世界の金融市場に影響を与えているといえます。そのため日本だけで投資するより、アメリカにも分散投資した方がよいといえるでしょう。

(2)米市場の成長性と日米のパフォーマンスの差

S&P500はITバブル崩壊やリーマンショック、コロナショックなどの金融ショックで大きな下落局面はあっても、長期的には右肩上がりに成長し続けています。S&P500と日本株の代表的株価指数TOPIXの推移を比較すると、米国株が優位だといえます。ドルベースで見た約20年のチャートでもローソク足がS&P500でオレンジのラインチャートがTOPIX先物ですが、どの時点からみて判断するかで差異はあるものの長期的に見て米国株が明らかに上昇しています。

TradingViewより

未来はわからないとはいえ、過去のパフォーマンスの差はチェックしておくべきでしょう。為替面でも日本株投資のヘッジになるといえそうです。

(3)米国としての成長性も見込まれること

米国は人口や高齢化、消費の面で日本と見通しが異なります。米国では人口増が続いており、2019年に国連が公表した世界人口予測によりますと、2050年におけるアメリカの人口を3億7,942万人、2100年は4億3,385万人と人口は今後も長期的にも増加する見通しです。一方で、日本は2050年に人口が1億580万人と現在から減少する見通しとなっています。

202212月1日(木)に雇用統計の発表がありましたが、人口が増え続けているからこそ非農業部門雇用者数も基本的に伸び続けているわけですね。労働力の増加もアメリカ経済の成長に寄与するでしょうし、人口が増えるということは消費も成長しますね。

高齢化の面でも内閣府「平成30年版高齢社会白書(全体版)」の高齢化の国際的動向によると、アメリカは先進国のなかで高齢化という面でも低くなっており、一方で日本は世界で最も高い高齢化率となっています。日本円や日本株だけで資産を保有する危うさも念頭に入れておくとよいと考えます。

(4)米国企業の成長性

GAFAMをはじめ、世界の有力企業の多くが米国から生まれています。米国では投資の法整備が進んでいて、エンジェル投資家など投資も活発であり、しかも世界から資本を集められる力も強いため、新たな技術が生まれやすいという優位性もあります。軍事や金融、ヘルスケアなどで世界をリードする企業が多く、ITもまだまだこれから世界中で成長余地があるでしょう。

技術進歩が見込めることは、米国株の大きな優位性だと考えます。アメリカ市場は上場基準も厳しく、株主還元意識も高いので利回りも期待できます。さらにS&P500はそのアメリカ市場で選ばれた500銘柄の指数となると、株価指数は上昇しやすいと考えられるのではないでしょうか。

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