はじめに

■電気代は「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」からできている

電気代節約にあたって押さえておきたいのが、電気代の内訳です。電気代は、基本料金・電力量料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金の3つからできています。

基本料金は、電力会社との1契約あたりの料金です。基本料金は契約アンペア数で決まり、電気を使う・使わないに関わらず、必ずこの料金は支払う必要があります。

●東京電力エナジーパートナーのアンペア・料金・ブレーカーの色

(株)Money&You作成

電力量料金は、使用する電気の量によって変動する料金です。計算式は「電力量料金=1kWhあたりの単価×使用電力量(kWh)±燃料費調整額」となっています。電力量料金は、「1kWh」を基本の単位として単価が設定されています。

そして、再生可能エネルギー発電促進賦課金は、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスのいずれかで発電した電力を国が一定価格で買い取るものです。この買い取りに必要な費用は、電気を使う人が使用量に応じて負担します。2022年5月分から2023年4月分までの単価は1kWhあたり3.45円です。

■電気代を節約するには「基本料金」「電力量料金」を抑えることが大切

自力で電気代を抑えるためには、「基本料金」と「電力量料金」を抑えることが大切。基本料金と電力量料金を抑えるには、電気の購入方法を見直すことが有効です。

たとえば、電気とガスを同じ会社から購入する「セット割」を活用すると、電気代・ガス代を節約ができる場合があります。東京ガス「基本プラン・ずっとも電気3」の場合、戸建て3人世帯で年1万200円の電気・ガス代の節約につながります。関西電力「なっとくパック」でも同様で、電気・ガスの同時契約で年1万500円の節約につながります。

経済圏を活用することでも電気代がお得になります。ドコモ経済圏の「ドコモでんき」では、電気代の最大10%(ドコモでんきGreen:ドコモ回線契約あり・dカードGOLD会員の場合)のdポイントがもらえます。またau経済圏の「auでんき」では、auのスマホ・auひかりのユーザーが利用すると毎月の電気代に応じて最大5%のPontaポイントを貯められます。対象のドコモやauのスマホなどを利用しているならば、十分に検討の余地があるでしょう。

さらに、電気代をクレジットカード払いにしてお得にできないかをチェックしましょう。電気代もクレジットカード払いすることでポイントがもらえます。ただし、銀行の口座振替割引がある電力会社の場合、支払う金額によっては口座振替の方がお得になる場合もあります。

たとえば東京電力の場合、口座振替を利用すると電気代が毎月55円(税込)、年間660円の割引が受けられます。したがって、還元率1%(100円ごとに1ポイント)のクレジットカードを利用する場合、電気代が5500円以上であればクレジットカードで支払った方がお得になります。全体的に電気代が上がっている以上、クレジットカード払いでお得になる人も増えているはずです。

また、基本料金を見直すために、契約アンペア数の変更ができないかを検討しましょう。たとえば、契約アンペア数を50Aから40Aにすると、毎月286円、1年で3,432円の節約になります。契約アンペア数は「電気料金のお知らせ」にも記載がありますが、ブレーカーの色でもわかります。

ただし、契約アンペア数を小さくしすぎると、消費電力の大きい家電製品を同時に使った場合などに、ブレーカーが落ちてしまうので要注意。普段使う家電を考えて、無理のない範囲で小さくしましょう。

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