はじめに
意見や気持ちは変わっていい
「一度言った意見を翻してはいけない」「意見を変えるのは無責任」と思っていると、アサーティブになれないことがあります。
何らかの事情や話の経過から、考えや気持ちは変わります。厳密に言うと、コミュニケーションの中では、やり取りのたびに、互いに気持ちや考えは影響し合いながら、変わったり変わらなかったりしていると言えます。
その結果、変わったときは、「考えを変えました」「こちらにします」と伝えることもアサーティブなことです。 とりわけ、会議の席などでは、それを伝えると進行が促進されます。
内心、考えを変えているにもかかわらず、黙っていたり、「変えられない」と前の考えに固執したりすると、自分も相手も大切にしていることにはなりません。
私たちは自分を大切にし、自分のことについて最終的に決心する権利を持っています。自分がどう考え、どう行動するか、それを決めるのも、その結果に責任を負うのも、ほかでもない自分です。
自分の変化を相手のせいにしたり、「変えさせられた」と相手を責めれば、それは自分で決めたことを人のせいにしている攻撃的な態度と言えるでしょう。
意見や気持ちは変わるし、変えてもいい。
変わるときはきちんと相手に伝える。
それは、よりよいと思う選択を自分で臨機応変に選びとることであり、協力するプロセスを作り出すことになります。