はじめに

保守的に見積もった場合、持ち家があれば不可能ではない

現状の貯蓄のままだとすると、年間で148万円の貯蓄ができることになります。これとは別に投資部分が妻のiDeCo1万円の追加分も考慮すると、105.6万円となります。簡易的な計算ですが、14年間で貯蓄は148万円×14年=2,072万円、投資は105.6万円×14年=1,478.4万円となります。

かなり保守的に見積もった場合をまずは検討します。貯蓄も投資も特に増えず、単純な貯蓄同様となった場合には、14年後の合計金額は、今ある貯蓄&投資額も含めて960万円+2,072万円+1,478.4万円=4,510.4万円となります。

これ以外の給与上昇分や学資保険などで教育費等はまかなうと考えた場合、50歳前後でのサイドFIREの資金が4,500万円ほどとなります。仮に年4%ほどで運用できれば年間で180万円ほどの利益が見込めます。この場合、親御さんの建てた家を継ぐことができるのであれば、サイドFIREは可能だと思われます。

運用の結果次第では余裕が増す。ただし配分に注意

もちろん、投資部分が増えた場合には、さらに余裕は増すでしょう。仮に年4%で継続して運用が可能であった場合、14年後には年金終価係数(※1)を利用して計算すると、105.6万円×18.292=1,931.63万円ほどになります。現状の投資金額も年4%で継続運用できたとすると、終価係数(※2)を利用して、280万円×1.732=484.96万円となります。

貯蓄は増えないと仮定すると、合計で680万円+2,072万円+1,931.63万円+484.96万円=5,168.59万円となります。この資金を年4%で運用できるとすると、年間で206.74万円ほどの利益が見込めます。今後もNISAやiDeCoでの運用を行うとすると、非課税の恩恵を十分受けられることでしょう。

なお、iDeCoは基本的には老後資金向けとなりますので、50歳の段階で取り崩せるわけではない点には注意しなければなりません。そのため、上記の金額にはiDeCoの分も含まれているため、NISAの配分を多くして取り崩しができるように(または配当などで得られるように)すべきです。

※1 定期的に定額を積み立てた場合、一定期間後に受け取れる金額を計算するための係数
※2 一定期間の複利運用の結果、元利合計がいくらになるかを計算するための係数

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