はじめに
「想定外のこと」は想定外に起こる
井戸:ここまで駆け足で「終活」についてお話ししてきましたが、いかがでしたか?
有野:先生がちょいちょい関西弁を混ぜてくれるんで、親近感が湧いて興味深く聞けましたし、今まで考えてこなかったテーマだったので、すごく勉強になりました。ちゃんとやろうと思いました。
井戸:ごめんなさい、舌が温まってくるとついつい関西弁が出てまうんです(笑) 私もそうでしたが、「終活」は実際に自分が身近な方の死を体験してみないと、必要性がわかりづらりですよね。また、なんとなく必要性に気付いてはいても、「自分や、自分の親はまだ大丈夫」などと考えてしまいがちです。
有野:そうなんですよね。これは生き死にだけの話じゃなくて、いろいろなことに当てはまると思うんやけど、「何が起こるかわからない」って言われても、実際に自分の身に起きてみないと、必要なことがわからないんですよね。残された人の事を考える、って事ですね。
井戸:それはもう人間の性なので仕方ない部分はあるでしょう。それに、元気なうちは「終活」というテーマに取り組みづらいのも仕方ありません。ただ、人生では「想定外のこと」は想定外に起こるもの。自分が元気なうちでないと、準備が難しくなる可能性もあります。
有野:おっしゃる通りです。元気じゃなくなってからだと、手続きや整理を進めなあかん状況でも、面倒になってしまう気がするんです。
井戸:自分だけのことならまだしも、「終活」は親や配偶者、子どもや孫にまで関係してくること。慌てる必要はないので、家族と話し合いながら、「できることから、少しずつ」で進めてもらえればいいと思います。有野さんは、とりあえずグラビア写真集の整理を早いところ終えて、次に取り掛かってくださいね(笑)
有野:おっしゃる通り! グラビアの整理が終わったら、次はゲームにフィギュアやろなぁ。それに漫画も! やっぱり、オタク用のお店が載ったエンディングノート作った方が早いかな(笑) 先生、ありがとうございました!
8月からは、個人投資家でCFPの藤川里絵( @Forangina )先生をお迎えし、「株式投資」について学んでいきます。次回は8月1日配信予定。
2時間目:よゐこ有野、終活の現実を知りショック「結構な金額…」
3時間目:よゐこ有野「いやらしいわぁって…」親への【終活】の切り出し方に四苦八苦
4時間目:よゐこ有野、相続で揉めるケースに驚き「莫大な遺産があって、じゃないんだ」
有野晋哉
1972年2月25日生まれ。大阪府出身。テレビやラジオ、CM、雑誌の連載などマルチに活躍。コンビで公式YouTube「よゐこチャンネル」も開設しており、幅広い世代から支持を得ている。自身が50歳を迎えた2022年に、お金にまつわる知識の大切さに目覚め、日々勉強中。
井戸美枝
井戸美枝事務所代表。神戸生まれ、関西大学社会学部卒。1990年に社会保険労務士の資格を取得し、神戸市内に社会保険労務士事務所を設立。1993年にはAFPの資格を取得。1996年にはCFP認定者となり、社保労務士に加えてFP業務も展開する。生活に身近な経済問題や年金・社会保障問題を中心に、新聞や雑誌で連載を持つなど幅広く活躍。「難しいことでもわかりやすく」がモットー。著書に『親の終活 夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』(日経BP)ほか多数
ライター:新井奈央