はじめに
30代独身者の資産運用「御三家」
では、30代独身で年収400万円のモデルケースで具体策を考えて見ましょう。
●確定拠出年金制度に加入する(iDeCoであれば、月上限額2万3,000円拠出)
●個人年金保険に加入する(65歳~70歳まで 月1万円加入)
●NISA、またはつみたてNISAの活用
上記の3つは、誰でも検討することができる方法です。
順に「所得税・住民税の軽減」、「所得税・住民税の軽減」、「運用益の非課税」という恩恵をうけることができます。
その① 確定拠出年金制度の利用
確定拠出年金で大切なことは、運用商品の選択です。残念なことに、加入したものの元本保証商品に掛金のほとんどを費やしている人が多いのが現状です。元本保証というと、一見聞こえがいいように感じるかもしれませんが、「定期預金」や「定額保険」になります。預金や定額保険では、最低保証があるもののお金が増えることに期待はできません。せっかく30年近い長期の運用期間を無駄にしていると言っても良いくらいです。
これは、運用に関する知識不足もありながら加入時の商品ポートフォリオのデフォルト商品設定が元本保証商品になっているからだと、筆者は考えます。みなさんが、確定拠出年金の口座を開設したらまず行うことはこの初期設定をオリジナルの運用ポートフォリオに変更することです。
確定拠出年金は、掛金の全額を所得から控除することができます。月額2万3,000円の場合は、年間掛金の27万6,000円全額所得額から控除。所得税・住民税を合わせて20%の税率の場合、(27万6,000円×20%)5万5,200円税金を減らすことができるのです。
その② 個人年金保険へ加入
個人年金保険は、生命保険会社で加入することができます。加入の理由は、運用益を期待するというよりは生命保険料控除の活用目的にあります。前貢の確定拠出年金ほどではありませんが年間8万円以上の保険料を支払っていれば、所得税で40,000円、住民税で35,000円、所得額から控除することができます。
最近ではマイナス金利の影響から日本円の運用利回りが悪すぎるので、個人年金のほとんどの新規加入は外貨建て商品になっています。米ドルもしくは、豪ドルでの運用で直近では10年変動2.8%ぐらいの予定利率で運用されています。取り崩すときの為替リスクはありますが、外貨ベースでの返礼率は140%ぐらいですので、減税効果とあわせると月1万円の掛金で加入する価値はあると思います。
その③ NISAの利用
少額投資非課税制度(NISA)もしくは今年から始まった、つみたてNISA制度は投資初心者には心強い制度です。通常、運用益には20.315%の税金がかかります。100万円の利益に対して約20万円は、税金で残りの約80万円が皆さんのもの。でもNISA制度を活用すれば、100万円がそのまま皆さんの手元に入ります。
年間投資額や売却までの保有期間つみたてNISAに関しては購入できる商品に制限があったりしますので、今後のマネープランに合わせて計画することをおススメします。