読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。


夫婦共働きです。今年、ペアローン35年で自宅を購入しました。現在iDeCoを夫婦で月36,000円掛けていますが、この掛金額を減らして住宅ローンの繰上げ返済に回した方がよいのでしょうか。住宅ローンの繰上げ返済とiDeCo、どちらを優先すべきでしょうか。


〈相談者プロフィール〉
・女性、38歳、既婚(夫:39歳・会社員)、子ども2人(小1・年中)
・職業:会社員
・居住形態:持ち家(マンション)
・手取りの世帯月収:60万
・毎月の支出目安:62万円
・貯金:300万円
・投資:20万円

花輪: 住宅ローンの返済に関しては計画を立てて、遅くとも退職前には完済をしましょう。

夫の年齢が39歳、妻が38歳なので、35年返済のままだと夫74歳、妻73歳まで返済が続くことになります。夫婦ともに65歳で退職をするつもりなら、10年程度は期間を短縮させたいですね。

繰上げ返済は教育費負担が小さいうちに

期間短縮型の繰上げ返済を進めて、子どもの教育費の負担が比較的小さい小学生や未就学児の間に返済期間を短くしていきたいですね。子どもが高校生以降になると、教育費が重くなり住宅ローンの繰上げ返済が難しくなるからです。

また、繰上げ返済は早期に行う方が金利削減の効果も大きいです。変動金利で借りている人は特に元本を減らしておき、将来的な金利上昇に備えて、住宅ローンのリスクを小さくしておくことが重要です。

投資よりも繰上げ返済を優先

投資でお金を増やすのは不確実です。株式や仮想通貨などへの投資は、大きく儲かる可能性もありますが、多額の損失が出る可能性もあります。投資をする余裕があるならば、まず住宅ローンの繰上げ返済を優先させて、確実に利息を減らすところから取り組んでいきましょう。

住宅ローン控除を受けている場合、年末のローン残高を減らすと控除額が減る場合もあります。住宅ローン控除を10年間受けてから一気に繰上げ返済をする方が良いか、迷ったときはファイナンシャルプランナーや税理士などのプロに相談をするのも一つの手段です。詳しくシミュレーションをした方がよい場合も多いからです。

iDeCoはデメリットを理解してから加入を

また、税制メリットの大きいiDeCoは拠出額を減らすと、そのメリットが少なくなるので注意が必要です。

iDeCoは原則として60歳まで引き出しができないという大きなデメリットもあるので、それを十分に理解した上で利用するようにしましょう。途中で、繰上げ返済や教育費に回すことはできず、あくまでも老後の資産形成のための手段となります。

メリット、デメリットを比較し、個別にシミュレーションをした上で数字的にどちらを優先すべきかはっきりさせることをおすすめします。場合によってはコンサルティング料を支払ってプロに相談をするのも一つなのです。