はじめに

クエスト③:重要なのは「パートナー選び」

資産運用のポイントですごく大事なので最後にお伝えさせていただきます。

繰り返しになりますが、資産形成の環境はすごく厳しくなっており、複雑かつ変化が速くなっています。こういった状況の中で、情報量という観点においては、個人投資家とプロというのは、差が縮まっていると思います。様々なツールを使えば、機関投資家が得ている情報はいつでも手に入るのです。しかし、情報量が多くなってしまったせいで、多量の情報を正しく処理できない。もしくは、正しい情報の見極めができない方が増えていくのではないでしょうか。こうした方は、情報に押しつぶされてしまい、何も動けなかったという結果になりやすいです。

私たちは、この情報量の差がなくなったことで、個人投資家とプロは逆に差が開いてしまったのではないかなと感じています。今現在専門家には、ファイナンシャルプランニング、資産形成のコンサルタント、不動産の販売、生命保険の見直し業者もありますが、こういう立場において、今プロに求められているというのは3つの役割があると感じています。

1つ目は、情報の信憑性を確認することができること。自分が得意なジャンルを知っている人はたくさんいます。ただ、オールジャンルでいろんな商品の信憑性を確認できるか。これが今、我々のような立場に求められていることだと感じています。

2つ目は、多くの経験からお客さまの状況を客観的に把握し、アドバイスができること。皆さんが資産運用で悩んでいるお悩みって、実は誰かがいつか悩んだことだったりしています。その悩みの種、悩んだ経過、そこから得られる結果は、我々のような会社はすごくたくさんのノウハウがあります。この経験を知っているかというのがすごく大切かなと思います。

3つ目は、目的を見失わないように心理的な部分も含めた長期的なサポートができるか。これは当たり前ではないですかと思われるかもしれませんが、“心理的”なというのが非常に大事です。ウェブの証券口座で積立投資を開始した方々のほとんどが、1年以内やめています。特に相場がマイナス振れた瞬間に離脱率が多くなっています。長期的な目的は分かっていても、実際に自分の画面でマイナスを見ると怖くなってしまうのだと思います。そのときに目的を見失わないように、長期の視点の大切さを語ってくれるパートナーが必要だと思います。情報量があふれて、皆さんが簡単にプロと同じ情報が手に入るからこそ、誰から買うか、どんなフォローができる人から買うか。これがすごく大事なんじゃないかなと思います。

今の日本のトレンドを考えると、不動産会社や金融機関というのは、その多くが販売会社です。販売会社というのは決して悪いわけではないのですが、そのゴールが自社の商品を販売するというところに行きがちです。金融庁が「フィデューシャリー・デューティー」というものを設定しました。これは事業者とお客さまの利益が反するようなことをしてはいけないという方針について書かれたものです。我々もすぐに金融庁のほうに策定して提出しました。その中でも重要なポイントを2つだけお伝えしたいと思います。

ポイント1:手数料体系

多くの販売会社が社員や代理店が商品を販売した瞬間に、給与や歩合が発生します。そうすると、お客さまの利益は関係なくなってしまいます。我々のような独立系のアドバイザーというのは、イギリスやアメリカを中心に流行っています。お客さまからフィーを頂戴して、そのフィーをベースに必要な金融機関の選定、必要な投資商品の選定を行っていく仕組みです。これは、お客さまの利益と一致します。なぜなら、お客さまからすれば、力量がないと思われれば契約を切ることができるからです。お客さまの資産が減れば当然契約は切られます。事業者とお客さまの利益が一致しているかどうかが、“売ること”がゴールにならないかのチェックになっていると思います。

ポイント2:商品ジャンルの幅の広さ

これから資産形成をしていくためにはたくさんの情報が必要です。税金、法律、不動産、投資等、あらゆる分野の情報が必要になります。保険会社を複数見てくれる会社はありますが、横断的にいろんなアセットを見てくれる会社はなかなかありません。私たちの会社というのは、この商品ジャンルの幅の広さというのを売りにしています。経営者としては、従業員教育が非常に大変です。さらに弊社は、社員が全員自分たちで投資を行っています。この商品ジャンルの広さというのは、皆さんぜひ意識して見ていただけるとうれしいなと思います。

最後に、今回お伝えさせていただいたのは3つありました。「武器も防具もバランスよく」「レベルにあった装備を選ぶ」「戦う仲間をしっかり選ぶ」です。

私たちの会社のミッションは「生き抜く力を共に創る」ということです。このミッションを実現するために、お客さまの人生に寄り添っていく存在として社員一同頑張っています。ライフマネートレーナーとして、皆さんの人生に必要なライフマネーセンス(これはお金を増やすことではなくて、変化があったときにお金に困らなくなる知恵のこと)を一緒にお客さまとともにつくっていくという仕事をさせていただいています。

人生に、ライフマネーセンスを。不確かな未来を生き抜くために、今から自信をつけよう。これをスローガンにお客さまと一緒に二人三脚で進んでいく、小さいですが、お客さまに寄り添った会社なんだなというイメージを持っていただけるとうれしいなと思います。

ご静聴ありがとうございました。

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