はじめに

1回の買い物は上限額を決めて、必要性を考えた支出を

家計改善のために、具体的な支出のペースなどをお聞きしました。

食材の買い物は毎日しているとのことなので、まずは「ノー買い物デイ」を作ってもらうことを試みました。現状では、単純計算で毎日5000円強の買い物をしていることになります。それを1日、2日と止めることができれば、食費は下がるはずです。

ですが、やはり不足するものに気がつき、買いに出てしまうということで、なかなかノー買い物デイを作ることは難しく、次は一回の買い物金額を3000円程度に抑えるようにしてもらいました。これは、特に抵抗がなく取り組むことができ、時には多めな支払いになることがありましたが、食費は5万円ほど下がりました。合わせて日用品も毎日買い物に行き、買いだめ状態になっているものが多かったので、必要なものを確認してから買い物に行くようにし、支出を下げました。

家計収支表1

趣味・娯楽は、スポーツ観戦やゲームが主です。ここは頻度や必要性を考え、削減につなげていきました。衣服・美容費も同じです。教育費は、通っている塾や習い事が本当に意味のあるものかを一度振り返ってみました。すると、長男がきちんとやっていない通信教育が1科目あり、それはやめることにしました。そのほか、スマートフォンのプランを見直したり、サプリをやめたり、飲み会を1回減らすなどで、支出は全体で15万円ほども削減できました。

時に、必要もないのに家電を買い替えるなど、今までの暮らし方が抜けない部分もありますが、1年ほどかけて今の生活の仕方を習慣化していければ、教育資金、老後資金はあと10年のうちにしっかり増やせそうです。


親の定年が近くなる頃に、子どもの教育費がこれからかかるという家族状況のご家庭が増えています。少しでも不安なく将来に備えるには、やはり資産を増やしていくことが大切です。

そのために、まずは家計状況を見直し、貯蓄に回せる部分がないかどうかを検討してみましょう。これは収入の多寡にはよりません。将来の資金に不安のある人がまずすべきことですので、ぜひ「今」の状況を見直してみてください。

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