はじめに

教育資金は、ジュニアNISAと預貯金を併用

「教育費を投資に回してよいのか」というご質問ですが、ご相談者さんの場合、答えは「YES」です。

投資信託を積立購入していくスタイルでしたら、高値の時も安値の時も定額ずつ購入することになり、結果として購入価格を平均化できます。それでも価格変動はありますが、「大きく値下がりしたときには解約しない」ことを心がけて、淡々と積立投資をしましょう。

ご相談者さんの場合、ジュニアNISAを利用してはいかがでしょうか。

ジュニアNISAは、NISA(少額投資非課税制度)の子ども版です。口座の名義人は19歳までのお子さんで、本人か保護者が運用の指図を行うことができます。この口座を使うと、年間80万円×5年間=400万円までの投資であれば、そこで得た利益が非課税になるというメリットがあります。

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ご相談者さんの場合、それぞれのお子さんの教育資金750万円のうちの400万円を、80万円ずつ5年間かけてジュニアNISA口座に振り分けていきましょう。

ジュニアNISA口座では、株式や投資信託などに投資ができますが、今回は教育資金目的でリスクを抑えたいので、投資対象は投資信託にします。毎月6.6万円ずつ投資信託を積立て購入していきましょう。残りの350万円は安全確実な預貯金等にしておくといいでしょう。

なお、ジュニアNISAは、口座名義人のお子さんが18歳になるまで解約できない点に注意が必要です。投資をする以上、大学入学のタイミングで投資信託が値下がりしている可能性もありますが、その際は「大きく値下がりしたときには解約しない」ルールに従って、残りの預貯金から先に使っていくなど、臨機応変に対応しましょう。

老後資金はiDeCoとつみたてNISAで、節税制度をフル活用!

現在、iDeCoを月2.3万円ずつ行っていますね。iDeCoは掛け金が全額所得控除になり、毎年の所得税や住民税を安くする効果があるので、現在のまま引き続き利用しましょう。

60歳まで積立投資をしていく期間も非課税扱いになりますし、受け取る時にも退職所得控除が利用できるので、勤務先に退職金制度がないご相談者さんの場合、受取時の節税効果もフル活用できそうです。こちらは老後資金の上乗せとして考えましょう。

そのほか、現在はロボアドバイザーで月8万円の積立投資をしているということでしたね。せっかくある節税制度を使わないのはもったいないので、こちらはいったん積立てをストップして、あらたにご相談者さん名義のつみたてNISAを始めていきましょう。

つみたてNISAは年間40万円×20年間=800万円の非課税投資枠があります。普通の証券口座でロボアドバイザーによる投資をするよりも、毎年運用益から税金が20%差し引かれないですむため、効率のいい運用が期待ができます。月額に均すと3.3万円程度ではありますが、こちらも60歳まで20年間つみたて投資を継続しましょう。

グラフ2

iDeCoで月額2.3万円、つみたてNISAで月額3.3万円、これらをいずれも40歳から60歳までの20年間継続した場合、投資元本だけで1344万円になります。老後のために取り分けた1500万円は、時間をかけて投資に振り分けていくのにピッタリでしょう。非課税制度の枠を使った運用で上手に増やしていきたいですね。

お金の色分けと運用のしくみ作りで 不安のない家計づくりを

仕事をしながら、小学生二人のお子さんを一人で育てていくのは、大変なときもあると思います。

お金についてはざっくりと目的別に色分けをして、投資先を分散した積立投資の仕組みを一度作ってしまいましょう。仕組みさえ一度作ってしまえば、あとは値動きなどあまり気にせず、たんたんと続けていくだけでよくなります。

母親の健康があっての家計なのでくれぐれも無理は禁物です。適度に息抜きをしながら、お子さんと楽しい家庭を築いてくださいね。

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