はじめに

死亡保障で住居費をカバーできると安心

保険適用内の病気やケガであれば、ご存じのとおり、高額療養費制度で1カ月の負担額も10万円程度に抑えられます。また、予定通りいけば、老後に向けて貯蓄も順調に積み上がっていくので、医療保険については、保険料分を医療費に備えて積み立てておくという考え方もあるかと思います。がん保険については、様々な治療の選択肢により、保険適用外となり自己負担が大きくなる可能性もあるので、心配であれば、加入しておかれるといいでしょう。

死亡保障については、共働きなので、生活費や教育費、老後資金の準備などは収入の範囲でまかなえそうです。ただし、住居費の負担が大きくなるため、住居費をカバーできるような保険に加入しておかれてはいかがでしょう。保障額の目安は、お子様が進学前に家を買い、ご夫婦でローンを組まれる場合は、本人負担分程度です。退職後に家を購入する場合は、教育資金や老後資金と同じく、退職後のマイホーム購入に向けて何年後までにいくら貯めるという目標金額を設定し、どちらかが万が一の場合にも、積立分程度が確保できるよう備えておかれてはいかがでしょう。

老後資金の不安も少ない堅実な家計!

ご夫婦は、これといった趣味もなく、外食や旅行が唯一の楽しみというだけあり、現状、毎月の生活費に大きなムダもなく、使途不明金もほとんどありません。家賃と教育費を除いた生活費は20万円程度です。セカンドライフの生活費も、ご夫婦共働きなら十分、公的年金でまかなえそうです。貯蓄から取り崩す必要があるのは、旅行代や、電化製品の買い替えなど一時的な支出、その他、自宅の修繕費、介護や病気への備えではないでしょうか。キャッシュ・フロー表でも、妻が95歳の時に、2000万円以上の預貯金が残っている状況です。

教育費と老後資金の確保を優先し、マイホームの予算を試算させていただきましたが、どうしても予算が足りない場合は、本当に、退職金とは別に老後資金に3000万円が必要かも含め、住居費と老後資金の配分を再検討いただければと思います。

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