はじめに

安く買って高く売る「アービトラージ」戦略

ここまで説明してきたプロダクト戦略、マーケティング戦略に続き、最後の戦略が「アービトラージ戦略」です。アービトラージは日本語に訳すと「裁定取引」です。値付けのルールが違う市場間で取引することで安く買ったものを高く売り、リスクなくリターンを取っていく手法です。金融の世界では一般的な考え方ですが、不動産業界でも十分活用できます。

アービトラージの例として、日本の不動産業界では入居者がいるファミリーマンションは空室のファミリーマンションよりも1割くらい安いのが一般的です。そこで、入居者のいる物件を買い、入居者がいる間は大家として家賃を受け取り、退去後に1割のせて売却するような業者もあります。

時間を活用したアービトラージもあります。不動産価格は時期によって上がったり下がったり変動するものです。たとえばバブルのときは利回りが2%でも買う人がいましたが、バブルが弾けると10%なければ売れないマーケットになりました。現在はアベノミクスで復活し、6%くらいが相場です。

このように投資家の目線が変われば、値付けのルールが変わり、価格も変わります。不動産の価格はその物件から取れる賃料を、投資家が期待する利回りで割ることによって求められます。

例えば年に100万取れる物件を投資家さんが2%でも買いますと言えば、5000万ということになります。同じ不動産でもバブル崩壊後に10%で買えば1000万になり、現状の6%なら1660万になります。

日本のマーケットはだいたい、2%と10%の間を行ったり来たりしています。2020年にはオリンピックも開催されますし、東京の地価は世界の主要都市と比較しても割安です。金融緩和も続いているので、近い将来は4%くらいになるんじゃないかという期待も生まれ、ここからキャピタルゲイン(売却益)が取れるという発想が生まれます。

ただし、時間アービトラージは時期を確定できません。オリンピックまで本当に上がり続けるかどうかは、実際にはわからない。そこで、より確実にリターン狙うには、値付けのルールを自分で変える必要があります。それがリノベーションです。

リノベーションの定義は、相場より家賃が上げることでしたね。これこそまさに、値付けのルールが変わるということです。当社はここまで紹介したマーケティング戦略や人工知能を活用し、家賃を上げやすいエリアを分析して投資し、平均して20%、相場より家賃を上げてきました。
 
最後に、買った価格より高く売ることができれば、売却益が得られます。1600万で買った物件を400万円でリノベーションし、相場が3000万円のときに2800万円で出せば確実に売れ、800万円儲かります。これがアービトラージ戦略です。

3つの戦略をトータルに実行し、不動産投資を成功に導く

同じ投資でも、株やFX、投資信託などは、買った後に取る行動が売るしかありません。しかし不動産ならリノベーションすることで、自分でパフォーマンスを変えることができます。

これまでは立地の価値しかなかった不動産は、もう立地だけでは勝負できなくなりました。そこで、ものとしての魅力を高めましょうというのがプロダクト戦略でした。そして、その魅力をお客様に伝える方法が、マーケティング戦略です。そして、価格上昇期に売却し、確実にキャピタルゲインを手に入れるのがアービトラージ戦略。この3つが、不動産投資を成功させるための戦略です。

この戦略を実現するため、当社ではグループ全体でサポートする体制を用意しています。Gateという人工知能を活用したプラットフォームで収益をシミュレーションし、リノベーションを実施して物件の価値を高め、ファンをつくることで安定した家賃収入を得る。さらには、売却益も確実に取っていくための、トータルなソリューションをご提案しています。

私どものリノベーションをご体験いただけるレセプションルームを、渋谷の桜丘にご用意しています。ぜひ一度、お立ち寄りいただければと思います。

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