はじめに

一人で暮らしていく場合に必要な保険

老後は生活費だけでなく、病気やけがもあるので保険も備えておきましょう。

保険は「元をとる」ものではなく、掛金を出し合って困っている人に給付する「相互扶助」の考え方でできた仕組みです。貯金でまかなうことが難しい不安なことを保険で補っていきましょう。ただし、自分の社会保険で準備できている制度をふまえて選ばないと保険過多になってしまいます。

例えば、入院保障について考えてみましょう。給料から引かれて支払っている健康保険には「高額療養費制度」があります。1ヵ月の医療費に8万円強の上限があるため、健康保険対象の治療を受けるのであればさほど入院保障は必要ありません。

現在平均入院日数は29.7日、一般病棟では17.2日と短期化しています。(厚生労働省 病院報告平成30年1月分概数)日額5,000円の医療保険に加入していて17日入院なら保険金給付は8万5,000円になります。

お一人さまが加入すべき保険には、次のものがあります。

・医療保険
上で紹介したとおり、ある程度は「高額療養費制度」でまかなえますので貯蓄が医療費用として100万円あれば不要です。しかし無保険が心配なら、安心料として払ってもよいと思える安い掛捨て保険に加入するのはいいでしょう。

・ガン保険自由診療などさまざまな治療があるガン。考え方次第ですが自己負担10割の自由診療治療を受けるための費用は大きいので、保険に加入しておいてもいいでしょう。

・就業不能保険
お一人さまで心配なのが自分が働けなくなったとき収入が途絶えてしまうこと。たとえば、就業不能保険では高度障害にならなくても、入院や在宅療養でも給付金が受け取れるような保険もあります。保険料は高くなるので、自分に必要か考えて検討してみましょう。

保険は貯金で補えない不安を補うためのものなので、かけすぎには気をつけて家計の3%を目安にするとよいでしょう。


年収500万円のお一人さまは理想の家計割合で貯めていくことができれば安泰です。お金の貯め方を見直し、貯まる習慣作りをしていきましょう。

また、お一人さまで生き抜くうえでは、趣味や生きがいがあり、仲間や友人がいて、健康でなければ幸せとはいえません。お金では買えない大切な時間で、お金では築けないネットワークづくり、健康な身体づくりをしていくことも必要です。

まずは、お金まわりから整えて不安のないお一人さまを目指す第一歩を踏み出してみてください。

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