はじめに

従業員持株制度をどのくらい活用するべき?

その他、従業員持株制度を利用したいとのこと。確かに、会社が株式の購入金額の15%を奨励金として補助してくれるのは魅力ですね。ただし、会社の業績が下がれば株価も下がり、損失が出ることになります。さらに、万が一、会社が倒産したら仕事も資産も同時に失うことになりかねません。また、売却に時間や手間もかかります。ですから、個人的には、持株制度を利用するにしても1万円程度と、少ない金額で利用するのが良いのではないかと思います。

ご相談者さんのライフプランなどの詳細な情報がわからないので、今回いただいた情報のみから判断した提案となりますが、毎月貯蓄に1万円、iDeCoに2万3,000円、つみたてNISAに3万円、持株制度に1万円の配分くらいがちょうど良いのではないかと思います。
ただし、投資商品への積立の比率が多いので、貯蓄の比率を上げることと、臨時出費への備えとして、ボーナスが出たら、半分は貯蓄に回したいところです。

守りつつ増やす「コア・サテライト」戦略の実践を

最後に一般の方が資産運用を考える際の基本的な考え方をお話したいと思います。

資産運用する際には、さまざまな商品で運用すると思いますが、資産全体のポートフォリオを考える際に有効なのが「コア・サテライト戦略」です。機関投資家と呼ばれる銀行や保険会社などが用いる手法ですが、個人でも応用が可能です。

コア・サテライト戦略は、運用資産全体を「コア」と「サテライト」に分け、それぞれの運用商品を変える戦略です。

運用資産の7~9割、大部分はコア資産にします。コア資産は価格変動の少ない安定的な商品で構成します。投資信託ではインデックス型やバランス型のものが該当します。投資信託は、税制優遇の恩恵も享受できる、iDeCo、つみたてNISAを積極的に活用していきたいところです。また、現金、普通預金、定期預金、国内債券、純金積立、不動産投資などもコアに入ります。

それに対し、運用資産の1~3割はサテライト資産です。こちらは多少冒険できる商品を組み入れていきます。投資信託ならアクティブ型が該当します。その他、国内外の株式、FX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通貨)、ソーシャルレンディングなどもあっても良いかもしれません。コア資産の部分で安定運用しているので、サテライト資産では楽しみながら、プラスアルファのリターンを狙った投資をするというスタンスでOKです。コア部分で安定運用をしながら、コア・サテライト部分で大きく増やすことが期待できます。

今回お話しさせていただいたコア・サテライト戦略も参考に、将来の資産形成についてぜひ検討してみてくださいね。

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