はじめに
実際の商品で投資信託とETFを比べてみよう
では、実際の商品で投資信託とETFを見比べてみましょう。
投資信託とETFの比較例
「楽天・全米株式インデックスファンド」と「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」を比べたのが上の表です。楽天・全米株式インデックスファンドは、投資信託を通じてVTIを購入している商品です。
目を引くのはやはり信託報酬の違い。楽天・全米株式インデックスファンドの信託報酬は年0.162%と、これでもインデックスファンドのなかでは十分安いほうなのですが、VTIはわずかに0.03%と、ずっと安いのです。信託報酬は、ほんのわずかな違いであっても、長期間保有するほど利益の差が大きくなりますので、安いに越したことはありません。
また、上で紹介した取引単位や取引価格、分配金の自動再投資などの面で、それぞれ違いがあります。より少額で手間なくできるのがインデックスファンド、リアルタイムの取引ができるのがETF、といったところでしょう。
さらに、楽天・全米株式インデックスファンドはつみたてNISAやiDeCoで投資できるのに対し、VTIでは投資できません。つみたてNISAの投資対象は金融庁の基準を満たした投資信託やETFとなっていますが、VTIは対象外です。またiDeCoの投資対象は各金融機関が選定した定期預金・保険・投資信託が対象ですが、現状ETFに投資はできません。