はじめに

ETFのメリット

以上を踏まえた上で、あらためてETFのメリット・デメリットを整理してみましょう。

ETFのメリット(1):リアルタイムでいつでも取引できる
ETFでは、株式投資と同じようにリアルタイムで売買できます。投資信託は、購入の翌日以降にいくらで買ったかがわかりますので「思いのほか高く買ってしまった」ということもありえます。しかし、ETFならば市場の空いている時間に、機動的に売買ができます。

ETFのメリット(2):インデックスファンドより低コストで分散投資が可能
ETFの手数料は、インデックスファンドより安いケースがほとんどです。確かに近年、インデックスファンドの手数料も値下がりしてきたのですが、それでもETFにはかないません。より低コストで分散投資が実現します。

ETFのデメリット

ETFのデメリット(1):売買時・運用中にコストがかかる
たとえば株式投資であれば、売買時のコストしかかかりません。ETFの手数料は安いとはいえ、売買時に加えて運用中にもコストがかかってしまいます。

ETFのデメリット(2):iDeCoは対象外・つみたてNISAは本数が少ない
iDeCoではETFを購入できません。また、つみたてNISAの対象ETFは7本のみで、大和証券でしか売買できません。iDeCoもつみたてNISAも、運用で得られた利益にかかる税金が非課税になるうえ、iDeCoでは掛金を出すことで毎年の税金を安くしたり、受け取るときの税金を節約したりできます。しかし、ETFでこれらの恩恵を受けることは現実的ではないでしょう。

ETFのデメリット(3):分配金が自動的に再投資されるサービスはほとんどない
投資では、得られた利益を再投資することで、複利効果を生かし、お金のスピードを加速させることができます。投資信託の場合、分配金が自動的に再投資できるのですが、ETFにはそのようなサービスがほとんどありません。

大手ネット証券では唯一、マネックス証券が2021年6月からスタートした「米国株定期買付サービス」があります。保有している米国ETFの分配金が支払われると、そのお金で同じ銘柄を自動的に買い付けることができます。そのうえ、分配金の金額が最低購入単位に満たない場合、預けている資金を差額に充当する設定も可能。これを利用すれば、ETFの分配金も自動的に再投資可能です。

しかし現状、マネックス証券のサービスを利用せずに分配金を再投資するには、自分で(手動で)投資する必要があります。各社のサービス拡充にも期待したいところです。

ETFのデメリット(4):自動積立できる証券会社が限られている
投資信託では、はじめに設定するだけであとは自動で投資が進む「自動積立」のサービスがあります。しかし、ETFの場合はETFを自動積立ができるサービスがそれほど多くありません。もし、自動積立を利用したいのであれば、現状はSBI証券(米国株式・ETF定期買付サービス)、マネックス証券(ETF自動積立サービス)、PayPay証券などを利用する必要があります。