はじめに

ETFに投資するなら、どんな人がおすすめ?

以上、ETFの特徴を、投資信託と比較しながらみてきました。さて、ここからはETFに投資するならどんな人がおすすめか考えていきます。

iDeCoとつみたてNISAに上限まで投資し、次の投資先を探している人

投資では、お金を少しでも増えるところに置くのがポイント。ですから、税金の面で有利になるiDeCoやつみたてNISAをもし使っていないのであれば、まずはそちらを優先したほうがいいでしょう。やはり長期で非課税メリットを活かしながら積立投資ができるのは大きいです。
たとえば、会社員(企業年金なし)の場合、iDeCoには毎月2万3000円、つみたてNISAには毎月約3万3000円まで投資できます。月5万6000円の投資ができて、さらに投資したいという場合には、ETFが有力な候補になります。

自分でタイミングを計って売買したい人

ETFは、株式投資と同様に、価格の上下を狙って売買できます。iDeCoやつみたてNISAでお金をきちんと投資できているのであれば、タイミングを狙った投資を楽しむのもありでしょう。うまくタイミングをつかめば、短期的な利益も得られるかもしれません。
もちろん、売買タイミングがわからないという方でも、投資信託と同様に長期保有することで、お金を堅実に増やす期待ができます。

手数料の低い海外ETFに投資してみたい人

低コストを追求したい場合は、投資信託はよりもETFの方が有利です。低コストLOVERならETFということになるでしょう。

また、最近話題のFIRE(経済的自立と早期リタイア)で不労所得を得るために、米国の高配当株・連続増配株が注目されています。米国には株主還元に積極的な会社がたくさん。配当金を年4回支払う銘柄や、50年以上も増配している銘柄もあるほどです。何より、米国は世界の経済の中心です。先進国でありながら、今なお経済成長を続けています。たとえば、これらの会社に投資する米国の高配当株ETFを利用するのもひとつの方法です。

具体的には、「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」「バンガード・米国増配株式ETF(VIG)」「iシェアーズ・コア米国高配当株 ETF(HDV)」「S&P500高配当株式ETF(SPYD)」といったETFが候補です。これらはいずれも、米国の複数の高配当株に分散投資を行うETF。手数料(経費率)が0.1%未満と、とても抑えられているため、気軽に分散投資をスタートできます。

投資信託とETF、優先すべきはやはりiDeCoやつみたてNISA。非課税メリットを活かしながら投資信託で上限いっぱいに投資したうえで、「その次の投資先」としてETFを活用するのがいいのではないでしょうか。

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