はじめに

生活が変わったら数ヶ月でも良いので支出を記録しよう

ご相談者の家計の弱点は、ご自身でも理解されているように支出状況の把握ができていないということ。家計簿をつけることは面倒かもしれませんが、これからお子さんも生まれますし、細かくなくて構いませんので、奥様と協力して記録していきましょう。この先、ずっと記録し続けなくてはいけないというわけではなく、家計が落ち着いたらやめても構いません。ただ、家族構成が変わる、住まいの変更、お子様の新入学などでお金の動きが変わるときは、数か月記録することをお勧めします。

支出の記録は家計簿までいかなくても、ノートに書くだけでも十分です。支出状況の把握ができればよいので、手書きが面倒であれば家計簿アプリなどを利用するなど、さまざまな手段からご自分に合うものを検討してもよいですね。

そして記録した支出の内容を振り返り、ご夫婦が何にいくら使って生活しているのかの全体像を把握しましょう。その上で、生活上さほど必要ではないと思える支出を削減する方法を考えていきます。それに対する支出をやめるという判断もあるでしょうし、毎月支出するのではなく、数か月に一度にするなど、頻度を少なくするという支出の下げ方もあります。

支出の削減方法の基本

では、どの支出を、どのように削減するとよいでしょうか。全体的な支出の感想を申し上げると、交通費、被服費、交際費、娯楽費といった、どちらかというと贅沢にかける支出が多いように感じます。もちろん、このような支出は、人脈づくりやスムーズな仕事のために必要なケースもありますから、絶対に削減してくださいというものではありません。ですが、もし、ご相談者や妻にとってさほど必要ではないと判断できる支出であれば、削減できる部分を探してみてはいかがでしょう。

また、どれを削減してよいかわからないという場合、支出の優先順位を検討してみましょう。どうしても必要な支出、例えば食費や日用品代、医療費、水道光熱費などを上位として、次に必要な支出を検討していくのです。そして最下位に近い支出から、支出をやめるか、頻度を下げることができるか検討します。

当たり前に支払っている支出についても検討を

当たり前に支払っている金額を疑うことも重要です。例えば、今、スマートフォンの契約は格安スマホもしくはサブブランドを利用しているようですが、その料金は利用の仕方に合っているでしょうか。2021年は、格安スマホの基本料金自体が下がりました。大手のプランにも、安いプランが出ていますから、再度見直すことで料金を下げられる可能性があります。

また、家賃についても、子育てに向いている環境かなどを再検討し、いまより家賃の安い物件に転居することを考えてもよいかもしれません。元手はかかってしまいますが、長い目で見ると支出の削減効果が出てくるでしょう。

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