はじめに

年収1000万円の場合は?

次に、同じ年齢の範囲で、年収が1,000万だった場合を想定すると、下記の計算になります。

自己負担金が17万1,820円(1か月)に上がります。最初の例と比較すると、8万4,380円の増額です。

この計算は、下記の表を元に算定されます。

※「世帯ごと」となっていますが、共働きの夫婦の場合、それぞれ別の会社で健康保険組合に加入していれば、健康保険組合ごとにカウントされます。

病気やケガによる治療が、「1か月」だけならば、手痛い出費といっても、自身の資産の目減り分は少ないかも知れません。ところが、複数回の入院・手術が必要な疾病であったり、1年、3年、5年という長期的な療養が必要であった場合には、やはり大きな支出になる可能性があります。

高額療養費制度には、過去12か月以内に3回以上、上限額に達した場合に受けられる 「多数回に該当」とされ、上限額が引き下がる仕組みがあり、多少緩和がされるとしても、出費が無くなるわけではありません。

このような資産の減少を軽減するのが「医療保険」の役割です。

中には、「保険料」は、自身が健康な状態で、保険を使わなければ「払い損をした」と考える方もいるかもしれません。しかし、そもそもどうなるか分からない未来のリスクを「回避」するのが保険の役割です。

最悪な状態を避ける、リスクヘッジが「保険料」となります。使わずに健康で過ごせたならよかったという考え方もできます。年収が高くなってきた人であっても、資産形成の途中においては、必要な備えは考えておくとよいでしょう。

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