はじめに
「小規模企業共済」も節税効果が得られる
この他、「小規模企業共済」を使う方法もあります。「小規模企業共済」は個人事業主などが利用できる、積み立てによる退職金制度です。毎月の掛け金は全額が所得控除の対象となり節税が図れます。退職や廃業時には積み立てたお金を受け取ることができます。場合によっては掛金の範囲内で事業資金の貸付制度も利用できます。月額上限は7万円となっていますが、例えばこれも月2万円ずつ積み立てていかれてはいかがでしょうか。もちろん、節税に視点をあてるのであれば、月額7万円利用してもよいと思います。
こうした節税の仕組みをまずは利用して、コツコツお金を貯めることを検討してみてはいかがでしょうか。投資の非課税よりも、所得控除による節税のほうが確実であり、浮いた税金分も投資にまわすことが可能となります。先に節税の流れを作り、老後資金対策へとつなげていくほうが無難だと思います。いざとなれば現金化できますしね。
預貯金用とスポット投資でバランスをとって
仮に、経営セーフティネット共済に月額2万円、小規模企業共済に月額2万円ずつ積み立てた場合、年間で48万円の資金が貯まっていきます。それでもまだ140万円くらい投資できる資金が残ります。
現在はコロナ禍をはじめ、ウクライナ情勢など世界経済を揺るがすような状況が続いており、必ずしも楽観的な状況とは言えません。そのため、いざ大きく株式市場が下落した場合に備えて、例えば残り70万円は預貯金を増やす財源に、残り70万円を複数回でスポットで投資できるように計画されてみてはいかがでしょうか。あとは投資の経験を積むことです。いつ買い時か探れるように日々の金融市場をチェックしてください。
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