はじめに

掛金額はいくらが適正?

iDeCoの掛金は最低5,000円から1,000円単位でそれぞれの上限額までの範囲で自由に決められます。この額は年に1回変更もできるので、まずは無理のない金額で始め、慣れてきたら金額を上げるというのも良いでしょう。ただし、あくまでも老後の生活設計の一部であることを念頭に、いくらぐらいの資産を作りたいのか目標を見失わないように、安易な金額設定で終始することないよう注意が必要です。

また年末調整や確定申告で還付されたお金は、その使い方にも意識を向けましょう。せっかくiDeCoの税制優遇を受けても、そのまま生活費に消えてしまうというケースも少なくありません。これでは「未来の自分に向けた仕送り」にはならないので、還付される金額を翌年のiDeCoの掛金に上乗せをするなどの工夫も大切です。

iDeCoは原則60歳まで掛金を拠出し続けますが、長い人生の中で掛金拠出が難しくなることもあるかも知れません。その場合は、積立をお休みする「運用指図者」に変更し掛金をゼロとすることも可能です。ただし、iDeCoの受け取り時のメリットである、退職所得控除に運用指図者の期間は含まれないため、できれば掛金をゼロとせず最低掛金額への変更を選ぶ方が無難です。そもそも月5,000円の掛金ということは、1日にあたり170円程度の負担です。それが積立てられないということは、iDeCoの問題というより生活そのものに問題が生じている可能性があるのですから、そこをすり替えず問題解決に取り組むべきです。

専門家のサポートを活用する

iDeCoに加入したいと思ったけれど、資料請求をしたら言葉が難しかったり、なにやら面倒に感じてしまい、そのまま頓挫したという残念な言葉もよく耳にします。また加入してからも、運用のメンテナンスなど、本当はやった方が良いにも関わらず、手つかずという方も少なくありません。これでは、せっかくのiDeCoも宝の持ち腐れですので、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談するというオプションも検討してみましょう。

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