はじめに

投資の大原則を知る

投資を始める時に覚えておきたい、投資の大原則である「長期投資」「分散投資」「積立投資」をそれぞれ解説します。

長期投資

短期売買では手元資金が2倍、3倍に、時には10倍といったことも起こり得ますが、短期間で手元資金がゼロ、またはマイナスになることもあります。長期投資は、短期間で売買を繰り返すのではなく、長期にわたって金融商品をそのまま持ち続ける投資のことです。

投資した商品を長く保有することによって、投資の平均収益率は安定していく傾向にあります。2倍、3倍といった感覚ではなく、例えば、年3%の利回りで複利(配当などの運用で得られた利益の再投資)の力を利用すれば、老後に必要な資金を作ることができます。

分散投資

資産形成を考える上で「分散投資」も重要です。分散投資は大きなリターンを得ることではなく、大きく負けないことが目的となります。そのために、「資産・銘柄」の分散、「地域」の分散、投資する「時間」をずらします。すべての資金をひとつの金融資産に集中させると、もし運用がうまくいかなかった場合は資産全体にマイナスの影響が及ぶため、値動きの異なる複数の資産に分散させることで、リスクを分散させます。

さらに、異なる状況にある地域の資産、通貨を組み合わせることで、災害や政治的なリスクの分散に有効です。また、金融商品は値動きがあるため、一度に多額の投資を行うのではなく、投資のタイミングをずらすことで、価格変動を平均化する効果が期待できます。

積み立て投資

積み立て投資は毎月、一定額を淡々と購入する投資法です。有望株を探し出す技術や売買のタイミングを迷う必要がない投資です。ここで、長期間の積み立て投資をした場合の効果を見てみましょう。たとえば、月3万円20年間の積み立て投資をした場合、利回りが年率3.14%を超えていれば1,000万円貯まることになります。もし、同じ条件で投資期間を30年とすると、月々1万6,000円で1,000万円貯まることになります。

老後の資産形成を考えた場合、積み立て投資は早くスタートすればするほど「時間を味方」にすることができます。早めに少額投資で低リスク商品への投資準備を始めることで、リスクを抑えつつ、長期投資の効果を得ることができるのです。

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