はじめに

投資の割合についての考え方

現在、お二人ともiDeCo・つみたてNISAをされており投資資産は年々増えていきます。前述のグラフのように、投資資産が資産全体の約5割弱を占めて推移しますが、運用益が加わると、6割、7割となる可能性も少なくないでしょう。どの程度のリスクを受け入れられるかによりますが、十分に幸せな生活を過ごしていける資産状況ですので、これ以上投資に振り向けなくてもよいと私は考えます。

ちなみに試算には、持ち株制度利用分は加味しておりません。未上場で株価の把握が難しいため、退職時など退会する際の株買い取りの条件(時期や価格等)を、きちんと確認しておくと安心です。上乗せがあるため利用価値はありますが、会社の経営状態と給与水準が同じように動く可能性を考えると、リスクは小さくはありません。注意点に納得した上で、続けられるとよいでしょう。

繰り上げ返済に備えて資金をプールして

変動金利で今後の金利上昇に不安を感じていらっしゃるご相談者様。最近、固定金利や固定金利選択型などの金利が上昇しましたので、よりご不安なことでしょう。ただし、固定金利と変動金利は、そもそも金利の決まりほうが異なり、10年物国債など「長期金利」を元に決められる固定金利に対して、変動金利は国の政策金利の影響を受ける「短期金利」を元に決められます。長期金利が米国情勢の影響で上昇した一方で、依然として政策金利は低く抑えられているため、変動金利についてはすぐに上がることはないと考えています。

とはいえ、今後16年間、まったく上がらないとは言い切れません。金利上昇の兆しが出てきたら繰り上げ返済できるように、現在の預貯金の中から、資金をプールしておくことをおすすめします。なお、繰り上げ返済は住宅ローン控除期間が終わってからがよいですね(上昇後の金利が1%未満であればですが)。

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