iPhone8は格安からキャリアへの逆流を生み出すか
出そろった各社の販売戦略を比較
iPhone8の販売が始まりました。「いつもの新製品発売と同じか?」と思っていたところ、どうも今回は販売戦線に異変が起きている様子です。というのも今回、みごとに三社横並びの価格設定が崩れているからです。なぜ横並びがなくなったのか? それは三社に共通する新しい敵、「格安スマホ対策」が今回のテーマになっているからです。各社の価格表から透けて見える三社の戦略について解説してみたいと思います。
中国のガソリン車禁止で世界市場はEV車時代に本格突入か
トヨタ、日産にも激震 その理由とは?
イギリス、フランスが2040年までにガソリン車を禁止するという方針に続いて、中国政府も将来においてガソリン車を禁止する方針を表明しました。中国がガソリン車禁止に踏み込むのは、近年問題になっている中国各都市の大気汚染対策のためです。すでに世界最大の自動車市場になっている中国でガソリン車が禁止されれば、地球温暖化の抑制にもつながり、なにより中国だけでなく世界の自動車市場が電気自動車時代に本格突入する可能性が出てきました。ではそのことで何が起きるのか、未来の自動車産業を予測してみましょう。
ジェネリック家電の次に来る、次世代ベンチャー家電とは
大手メーカーが参入できない領域を攻める
ドン・キホーテや量販店で販売されている「聞いたこともないメーカー」のトースターや電子レンジ、冷蔵庫などを見たことはありませんか? このような家電は「ジェネリック家電」と呼ばれています。このジェネリック家電、意外と品質が良くて価格が安いため、大手メーカーの家電製品を抑えどんどん市場に増加し始めています。さらに、ジェネリック家電の先を行く、新しい動きが始まっているようなのですが……。その動きとは一体何なのか? 解説してみましょう。
日高屋がビールを値上げしなければならない理由
帰りにちょい飲みするお父さんに打撃
外食チェーンの値上げのニュースが続いています。いろいろなコストアップ要因があって、企業努力だけでは足りなくなってしまったということで、今回の値上げは仕方のないことかもしれません。ただし、そのコストアップ要因の中で少なからずの影響を占めているのがビールの値上がりだといいます。そしてこの値上げは自然に起きたものではなく政府の規制で起きた値上げです。そして値上げが起きると当然のことですがお客さんの数は減ります。そうなると結局のところどうなるのでしょうか? 値上げ分で売上は増えるのか、それとも景気が悪くなるのか、最終的にどうなりそうなのかを検討してみましょう。
グーグル・ウォルマート提携で「vsアマゾン」に新展開
拡がる“声で買い物”市場の勝者は?
以前、このコラムでアマゾン・ドット・コムがアメリカの食品スーパー大手・ホールフーズを傘下に収めたことについて書きました(全米の小売店が震えた、アマゾン食品スーパー買収の裏側)。アメリカでは“アマゾン・エフェクト”といって、アマゾンが成長することによって多くの小売業の業績が下がるというメカニズムが起こっています。既存の小売業と比べると圧倒的に生産性に優れ、消費者からも支持されているアマゾンと競争するためにはどうすればよいのか? 先日、グーグルとウォルマートが手を握るという報道がありました。これは、そのひとつの解になるのかもしれません。
SBI証券が少額取引の手数料を“ゼロ”にする意味とは?
証券会社の知られざる戦い
オンライン証券会社の最大手である「SBI証券」が一日あたり10万円以下の国内株式の売買手数料をゼロにすると発表しました。これまでも手数料はさほど高いわけではなく、税込103円だったのですが、それを無料にするというのです。この戦略の裏にはオンライン証券会社にとっての「次の市場」が見え隠れしています。詳しく解説してみましょう。
Uberが進まない国でひそかに拡がる“ライドシェア”の今
物流版配車サービスの可能性を探る
今、世界で急速に拡大し、タクシーの仕事を奪っているライドシェア。Uberがその最大手ですが、日本ではその進出が規制されています。営業許可のない自家用車に人を乗せて希望の場所に連れて行く行為は日本では“白タク”と呼ばれ禁止されています。Uberはそれと同じだという理由で日本市場では浸透できないのです。「そのため日本ではライドシェアのビジネスチャンスはない」とばかり思っていたら、意外なところからライドシェアの拡大が起き、日本にもその普及が始まっていることがわかりました。それが物流版のライドシェアです。どんな企業がなにを始めているのか、状況をまとめてみましょう。
ZOZOTOWNが「1兆円クラブ」入りしたことの意味
企業価値とはいったい何か?
ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイの株式の時価総額が1兆円を突破しました。報道によると、8月1日に発表した4~6月期の決算の好調ぶりが評価されたようです。その結果、株価が12%高と上場来高値を更新し、この日だけで時価総額が870億円増え、企業価値が1兆円を突破したのです。それにしても4~6月期の商品取扱高(小売店の売上高に相当)が595億円、つまり年間売上が2,000億円規模の小売企業の企業価値が1兆円を超えるというのは、ある意味で画期的なことです。そもそも企業の価値とは何なのか? ZOZOTOWNの価値について改めて検証してみましょう。
「大塚家具」が2年連続45億円の赤字に転落した理由
仮説が違った場合のあるべき対処法
大塚家具が黒字予想から一転、今期も45億円の営業赤字となる見通しだ。17年12月期の売上見込みは530億円の計画から大幅に減り、400億円程度にとどまりそうだ。高級家具の販売で順調に経営を続けてきた大塚家具だが、創業家の父と娘による「お家騒動」の終結以降、業績がさえない。つまり、業績低迷の理由はお家騒動ではなさそうだ。なぜ大塚家具の業績がここまで悪くなったのか、仮説を立てて分析してみよう。
ヤフー「ゲームプラス」が切り開く“脱アプリ”の道
新プラットフォームに期待が集まる理由
ヤフーが新しく立ち上げたゲームプラットフォーム「ゲームプラス」にスクウェア・エニックスなど52社ものゲーム会社が参加することがわかりました。これまではスマホアプリで遊ぶことが普通だったスマホゲームを、ブラウザゲームとしてプレイできるようにするというのがゲームプラスのコンセプトです。しかしなぜ、すでにiOSやAndroidで多くのゲームが提供されているのにもかかわらず、新しいプラットフォームが注目されるのでしょうか?その背景を詳しく見ていきましょう。
ルイ・ヴィトンが今、スマートウォッチを発売する理由
スマートウォッチ戦線、勝つのは誰?
スマートウォッチが徐々に世の中に浸透し始めています。相変わらず、スマホがあれば十分という方も多いですが、ある種の人たちにとっては確かに便利なグッズです。そして最近、ルイ・ヴィトンなど高級ブランドが次々とスマートウォッチ市場に参入しています。今、この分野で何が起きているのでしょうか? 状況をまとめてみました。
全米の小売店が震えた、アマゾン食品スーパー買収の裏側
ホールフーズを陣営に加える意図は?
6月16日、インターネット通販世界最大手アマゾン・ドット・コムが、米高級食品スーパーのホールフーズ買収を発表しました。買収額は約1兆5,000億円とアマゾンとしては過去最大です。発表直後、アマゾンの株価は3%の上昇をみせました。これは今回の買収劇が株主からプラスの評価をされたということになります。なぜ株主は買収をプラスと捉えたのか? 想定される今後の戦略展開から考えてみましょう。
拡大する中国「越境EC」世界を買う5兆円のお財布事情
爆買いを超える新たなビジネスチャンス
中国のEC市場のなかで「越境EC」と呼ばれる市場が拡がっています。簡単にいうと個人輸入の分野です。2013年頃にはまだ数千億円規模だったこの市場が、直近の報道によると5.5兆円にまで急拡大したということ。背景にあるのは、中国国内のECには偽物が多いという事情です。お国柄らしい、と笑う人もいらっしゃるとは思いますが、それにしても5.5兆円とは膨大です。日本企業はこのチャンスを積極的にものにしたほうがよいのではないでしょうか。この観点から越境EC市場について分析してみましょう。
格安スマホ1000万人突破、ケータイ戦線に異状はあるか?
結局、勝つのは大手キャリアか
MM総研の調査によると、2017年3月末時点で格安スマホの契約件数が1,000万件を突破したようです。総務省が「携帯電話の利用料金が高すぎる」と言い出したことで急速に拡大を始めた格安スマホ市場は、今まさに戦国時代の様相を呈しています。その一方で、実はドコモ、au、ソフトバンクの大手3社の関係会社によって格安スマホ市場が支配されつつあるという情報も――。つまり天下平定は近いかもというお話です。今、格安スマホ市場ではなにが起きているのでしょうか。
IKEAの未来を揺るがす時代の要望に新CEOはどう挑むのか?
プロディーン新CEOの挑戦の行方は
世界最大の家具小売店IKEAに、6人目のCEOが誕生します。9月就任予定のイェスパー・ブロディーン新CEOは、これまでの強みの強化に加えて新しいことにも挑戦すると表明しました。今年の2月に書いた「IKEAの通販が本格的に始まる」という記事では、通販によって顧客拡大が期待できると顧客目線で分析を行いましたが、経営者の立場から見るとそれは少し違った見方になるようです。独自の製品設計と巨大店舗による販売モデルに強みを持ち、日本でも高い人気を誇るIKEAは未来に向けて変わっていくべきなのでしょうか? 新CEOの考える経営環境についてまとめてみましょう。
明治のカールが販売停止 定番スナックはなぜ消えたのか?
カールショックの背景を探る
ロングセラーのスナック菓子「カール」の販売を東日本で終了すると明治が発表しました。全国5か所の生産拠点のうち4か所での生産を終了し、松山工場のみに縮小したうえで西日本限定の商品となります。認知度が高くファンも多い定番菓子が店頭から消えるショックにネットなどでは悲しみの声が続出。カールはなぜ消えるのか? 状況を整理してみましょう。
Airbnbとパソナ提携 民泊拡大の必要条件は“人材”にあり
派遣業は民泊普及の騎手となるか?
民泊世界最大手であるAirbnb(エアビーアンドビー)が、人材派遣大手のパソナと事業提携を始めるそうです。都内では副業として民泊を行う人が増えています。街中でも大きなスーツケースを抱え、スマホの地図を見ながら駅から住宅地に向かう旅行者の姿を見ることが増えてきました。民泊を利用する訪日外国人数が年間370万人に達するなか、民泊の成長のためには人材派遣業の力が必要だと言われています。それはなぜなのでしょうか?
スピーカーが“家電の王様”になるってどういうこと?
AIスピーカーがついに日本上陸
スマホの登場で世界はなにもかも変わってしまいました。20年前は電車に乗ると、新聞や雑誌、本を読む人、ウォークマンで音楽を聴く人、なにをするでもなくボーっとしている人など、さまざまな人たちがいました。今では皆、スマホを持ち、画面の中の世界に夢中になりながら電車に乗っているわけです。20年前の会社では「パソコンが使えない」ということが中年社員のコンプレックスでした。そして今、若い社員のなかには「スマホで育ったのでパソコンが使えない」という人が登場しています。そのスマホが「ひょっとすると10年後にはなくなるかもしれない」と言われています。なぜそんなことが起きるのでしょうか? スマホの次にやってくる商品について解説してみましょう。