トランプ新大統領がトヨタに警告、つぶやきの真意は
「国境税」は実現可能か
1月20日、いよいよアメリカのドナルド・トランプ新大統領が誕生します。トランプ氏はすでに大統領就任初日に実行する政策を発表していますが、選挙戦で掲げた「TPP離脱」もそのなかに入っています。公約通り、保護貿易やアメリカ国内の雇用を回復させるための政策を優先させるのでしょうか。そんななか、新年早々、気になるニュースが飛び込んできました。トランプ氏が、トヨタに対して警告を発したというのです。気になるその中身を紐解いていきましょう。
東芝株急落、シャープ下回る 泥沼の先に光はあるか
不正会計と巨額損失の行く末を占う
二日で時価総額およそ5600億円が消滅――。経営再建中の東芝が再び窮地に追い込まれた。昨年末、同社の米子会社が買収した原子力サービス企業に、買収時には想定していなかった損失が出ることがわかりました。「損失額は数千億円に上る」という発表に東芝株は二日続けて大幅下落。経営破たんして再建中のシャープの株価を下回る緊急事態に陥りました。なぜそんなことが起きたのか?そして、東芝の今後の行方は。状況をまとめてみましょう。
ZARAが電子タグを導入 衣料業界はどう変わるのか
「IoTとは何か」が見えてくる
ファストファッションの世界的大手であるZARAが日本国内全店で電子タグを導入したというニュースが掲載されました。電子タグとはいったい何なのでしょう?それによってZARAの収益性がどう変わるのでしょう?噂だけ先行している感があるIoTの事例としても勉強になる電子タグについて解説してみたいと思います。
任天堂『スーパーマリオラン』の価格設定が意味するもの
ガチャさせないビジネスモデルへの挑戦
任天堂が満を持して投入したスーパーマリオのスマホゲーム。スマホで遊べる新作ゲーム『スーパーマリオラン』が12月15日、まずはAppleの端末で遊べる形で1,200円で販売された。このスーパーマリオランだが、スマホでは当然とされている追加課金を入れない方法で販売されることが注目されている。なぜ任天堂はスマホゲームに売り切りで参入するのか、その背景を整理してみよう。
日経平均がもしこれからバブル期を超えるとしたら
2017年、株価の展望は…
日経平均が年初来高値を更新しています。この原稿を書いている時点で株価は19,000円台に突入。このままの状況でいけば最高値のままで大納会を迎えるかもしれません。今年前半は停滞・下落の様相をしめしていた日経平均ですが、ポケモノミクスやトランプショックで持ち直し、昨年の最高値である20,868円を視野に入れるところまで上昇してきました。もしこの壁を突破して、来年、25,000円近辺まで株価が到達すれば、株価バブルが再来する可能性が出てきました。1989年以来長きにわたって株式市場を呪縛していたバブル天井の呪いを断ちきることができるのか?来年の株価を展望してみましょう。
キヤノン、HIS、ANA 日本の宇宙ビジネスが注目の理由
7年後には商業宇宙旅行が実現!?
キヤノンが宇宙ロケット開発に参入するという。またHISとANAは共同して宇宙船ベンチャー企業に資本提携を発表した。宇宙というとまだまだ遠い存在に思えるのだが、ビジネスの世界では徐々にこれまで以上に身近な存在になりはじめているようだ。各社の宇宙事業参入の狙いをまとめてみよう。
高齢者ビジネスには「日本郵便がとても向いている」理由
ドコモ、セコムらとの新会社の勝算
日本郵政グループの日本郵便とかんぽ生命が中心となって高齢者の生活支援サービスの新会社が設立されることになったそうだ。創業メンバーは他には日本IBM、NTTドコモ、セコム、綜合警備保障、第一生命、電通の名前が挙がっている。生活者の高齢化が進む中、買い物難民や孤立する高齢者が問題になっているが、新会社の新サービスはこのニーズにどう対応していくのだろうか?
エコカー減税の対象が半減?それぞれの思惑
総務省と経産省の駆け引き
現在、新車販売台数の約9割が対象となっているエコカー減税を2017年度から縮小する方向で業界と政府がかけひきを行っている。新車販売台数を維持するために減税対象をなるべくそのままにしたい経産省に対して、税収を増やしたい総務省は減税対象車種を全体の5割まで引き下げようと考えているようだ。このかけひきがどのように落ち着くか、シナリオと影響を検討してみよう。
大戸屋の客離れに見る構造的悪循環
回復が簡単ではない3つの理由
大戸屋ホールディングスが苦戦している。品質の良い材料を使って家庭の味を提供する食堂として成長してきた大戸屋だが、五か月連続で既存店売上高が前年割れで、顧客数は継続的に前年同月比で▲2~4%の減少を記録している。傾向を見ると一年前ぐらいから顧客離れの客数のマイナスを単価アップで凌いでいる状況が続いてきたが、半年前ぐらいからそろそろ単価アップにも限界が見えてきて、トータルで売上がマイナスに転じた様子だ。なぜこのような構造に陥っているのだろうか。
ゆうちょ銀行のATM手数料がファミマで無料になる理由
コンビニ競争と日本郵政の関係
2018年1月からファミリーマートのATMでゆうちょ銀行の口座から現金を引き出す際の手数料が原則無料になる。これはゆうちょ銀行の親会社である日本郵政グループがファミマと幅広い分野で提携すると発表した第一弾の新サービスになる。日本郵政とファミマの提携でコンビニ競争はどう変わるのだろうか?
任天堂「Nintendo Switch」に投資家が失望した2つの理由
任天堂の株価は大幅に反落
10月20日夜、任天堂が4年ぶりの本格的新型ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」を発表した。この発表を受けた10月21日午前の任天堂の株価は前日比1,925円安(マイナス7.1%安)と大幅に下落した。つまり、新型ゲーム機の発表は投資家を失望させたことになる。任天堂の発表を見てみると「スイッチ」は製品としてはよくできているように思う。据え置き型のゲーム機であると同時に、コントローラーを分離すれば携帯ゲーム機として持ち運ぶこともできる。さまざまな場所で同じゲームを楽しむことができるというのは新しいライフスタイルの提案である。にもかかわらず任天堂に投資家が失望した理由は何だろうか。投資家が株を売りとしたということは、結論ははっきりしている。「スイッチ」を始めることで「任天堂にこれまで期待していたような未来の利益は期待できない」と投資家が考えたということだ。では投資家は何に失望したのか? 2つの失望がその背景にある。
ユニクロが長期目標を5兆円から3兆円に下げた理由
成長鈍化…今ユニクロに何が起きているのか
ユニクロを運営するファーストリテイリングが、これまで「2020年に5兆円を目指す」としてきた長期目標を3兆円に引き下げると発表した。国内最大のファッション企業であり直近の決算では連結で約1.8兆円の売上高を発表したユニクロだが、同時に足元の成長鈍化を考慮すれば4年後の5兆円は「現実的ではない」と目標を引き下げたのだ。
ポーラ、コーセー、小さな化粧品会社が好業績の理由
高品質、高価格、円高の3高が鍵か!?
オートファジーをいち早く商品化したポーラ東工大の大隅栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した日、関連するバイオ企業の株が上がる中で、もうひとつ注目された会社があった。化粧品のポーラ・オルビスホールディングスである。注目された理由は、ポーラのある高級化粧品。商品ラインの中でも最も高いブランドである美容液「B.AグランラグゼⅡ」という50gで税込77,760円もする商品が、大隅教授のオートファジー理論にもとづいていることで話題になったのだ。
ファミマが店名統一を急ぐ理由
2018年2月までにサークルK、サンクスが消える
あなたの近所にある「サークルK」と「サンクス」が予定より一年早く「ファミリーマート」に店名が変更することになりそうです。ファミリーマートによればこれまでの予定より早く、2018年の2月には全国6000店の「サークルK」と「サンクス」の店名変更を完了させるということです。ファミリーマートがこの店舗名統合を進める理由は、業界トップのセブンイレブンに店舗数で追いつくため。統合後のファミリーマートの国内店舗数は1万8200店舗と、ほぼセブンイレブンと同数になるからです。しかしなぜ、ファミマは店舗名統合を急ぐのでしょうか?最終ゴールとしては先行するセブンイレブンと同じレベルまでファミマの店舗の品ぞろえを引き上げることにあります。セブンではセブンプレミアムというブランドの名の下に、惣菜や冷凍食品、スナック類など「ひとり暮らしや高齢者夫婦の生活にぴったりの」非常に魅力的な商品の品ぞろえを実現しています。これを追撃するファミマ、そしてローソンの課題は商品力の格差。早くここに手をつけたいというのがファミマの本音です。そこで店舗統合です。統合によって店舗規模が現在の1万2000店から1万8000店へと1.
東京市場を急騰させた日銀の新たな政策
銀行株がいっせいに息を吹き返した理由
東京株の全面高はなぜ?9月21日、日銀が新しい金融緩和の枠組みを発表したことで東京の株式市場は全面高になりました。株が上がるというのはいいことなのですが「なぜ?」「難しいことを言われてもさっぱりわからん!」という意見も多いと思います。日銀は何を発表したのでしょうか?ものすごく簡単に説明してみたいと思います。今回、株価が上がった理由は簡単にいうと二つあります。一つは「金融緩和を長期戦に持ち込みますよ」と宣言したことです。アベノミクスではマイナス金利政策で日銀がじゃぶじゃぶとマネーを供給して、景気や株価を下支えするという結構無理な政策を行っているので、「それがそろそろ打ち切りになるんじゃないの?」という疑念をみんなが抱いていました。金融緩和が終了して金利が上がると、1990年頃のバブル崩壊の再来で、不動産価格が暴落したり、企業の株価が下がるのではと、みなが心配していたのです。しかし、「それはしない」と日銀が宣言したことで、株式市場の参加者が安心した。それが21日の大きな上げにつながったわけです。
ベンチャー投資に見る日本と中国の圧倒的な違い
アメリカ7.1兆円、中国3兆円、そして日本は…
巨額のベンチャー投資を進めている中国の実態「ああ、やっぱりここまで格差が広がっているんだな」と、ため息をつきたくなるニュースが報道されました。新聞によれば中国のベンチャービジネスへの今年の投資額が現時点で3兆円となり、昨年を大幅に上回って過去最大となったそうです。中でも4600億円と大型の調達をしたのが、滴滴(ディーディー)という中国企業ですが、これは中国のUberと呼ばれる配車サービスのベンチャー企業で、中国の大手生保からの投資以外にアメリカのAppleからも出資を受けています。リストを見ると同額の4600億円を調達したもう1社の企業として、アリババ傘下の金融会社の名前が挙がっています。日本でも楽天市場と楽天カードが収益の両輪となっているように、中国で最大シェアを誇るEコマース集団のアリババも金融ビジネスに力をいれていくのでしょう。金融と技術を組み合わせたFinTech(フィンテック)が注目される中で、アリババが4600億円を調達したということは、我が国を含めたアジアの金融の競争地図を変える可能性があるという点で、興味深い動きだと思います。
日本仕様iPhone7の登場が意味するもの
日本の消費者に優しさを見せるアップル
新iPhoneにフェリカが搭載されるという朗報の影に…アップルが9月7日(米国時間)に新しいiPhone7の商品発表を行いました。今回の新型iPhone、任天堂のマリオが搭載されるというニュースもさることながら、一番注目を集めたのはついに日本で普及している非接触型ICチップ方式のフェリカを搭載するというニュースでした。これでiPhoneユーザーも、スマホにSuicaなどの電子マネーアプリを搭載することができるようになり、iPhoneで電車に乗ったり、コンビニで買い物をしたりすることができるようになります。アップル自体もこのフェリカを用いた電子マネーのApple Payを日本で展開する予定ですが、導入時期は来年になるそうです。他にも防水やカメラ性能があがるなどのスペック向上や、ヘッドフォン端子がなくなってしまうという一部のユーザーにとっては少し悲しいニュースなど、新商品発表では話題が持ちきりだったのですが、私たち経営コンサルタントが一番注目したのは、フェリカに関連したある情報でした。それはこのフェリカ対応が日本で販売される端末に限った特別対応だというニュースです。アップルという会社が「日
マクドナルドが復活!低迷から回復を遂げた理由
マックの原点回帰
この夏、復活のマックを象徴する新商品マクドナルドの客足が本格的に戻り始めたようです。2016年に入ってから安定的に前年同月比で5%前後の顧客増を示していた日本マクドナルドですが、7月はさらにクイっと9.8%も顧客数が増えました。今年の夏、マクドナルドの店頭ではリオ五輪の応援メニュー「必勝バーガー」が登場したのですが、実はこの期間限定メニューがある種のお客たちの間で大評判になりました。先にメニューを紹介しておくと、ひとつはビーフ&パインバーガー。金メダルのイメージをパイナップルで実現したのですが、消費者の目がいったのはそこではありません。ジューシーに積みあがった2枚のビーフパティとその上にのる分厚いベーコン。同じくチキン&トマトは分厚いチキンのから揚げの衣が目につきます。それ以上に注目を集めたのは朝の必勝メニュー。メガマフィンとメガマックグリドル、そしてダブルフィレオフィッシュ。これは通常の朝のメニューに一枚ずつ多くミートや白身魚のフライを増量したもの。メガマフィンとメガマックグリドルにはさらに分厚いベーコンをプラスしています。